【フィリーズR】キャンディ軽快自己ベスト 豊「バネの利いた走り」

[ 2016年3月10日 05:30 ]

武豊を背に坂路で追い切るキャンディバローズ(手前)

 桜花賞トライアルの「第50回フィリーズR」では、唯一の重賞勝ち馬であるキャンディバローズが新コンビの武豊を背に坂路で抜群の伸びを見せた。

 週末の本番へ、期待が増す初コンタクトだった。キャンディバローズは坂路での併せ馬。同じくフィリーズレビュー出走のライディングハイを追い掛け、最後は軽く仕掛けられて1馬身半先着。自己ベストの4F52秒4はもちろん、ラスト1Fも12秒1だから文句なし。これが初騎乗だった武豊は頬を緩めた。

 「いい動きだったし、バネの利いた走りだったね。ラストをしっかりやっていいと言われたのは意外。ソロッとかと思ったよ」

 出走予定馬の中で前走馬体重は一番軽い402キロ。それでも「そんなに小さくは感じなかったし、(馬体重を聞いて)こんなにちっちゃかったのかと思ったぐらい」と目を丸くする。阪神JFは9着だったが、名手を驚かせるほどの軽量馬離れした力強さがあるのだから、今度こそ阪神の急坂をクリアできるはずだ。

 「レースが上手そうだし、阪神の千四は合いそう。チャンスは十分にある」と武豊が手応えを口にすれば、矢作師も「距離短縮は間違いなくプラス」と言い切る。前走は1週前に時計を出して、当週は軽めの調整だったが、今回はその逆。「この形でファンタジーSを勝っているから」と明かす指揮官の表情には、この一戦への本気度がにじむ。

 気掛かりは前走で減っていた体が完全には戻り切っていないことだが、今回はトライアル。唯一の重賞ウイナーとして、泣き言は言っていられない。これで結果を残してこそ、本番が楽しみになる。

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2016年3月10日のニュース