【阪急杯】ミッキーアイル“原点回帰”圧逃V 音無師「本番あの形で」

[ 2016年2月29日 05:30 ]

逃げ切りで阪急杯を制したミッキーアイル(左)

 阪神の短距離重賞「第60回阪急杯」は14年のG1馬ミッキーアイルが鮮やかな逃げ切りで復活を告げた。

 気分良く走れれば、簡単には止まらない。好発からグングン飛ばしたミッキーアイルが、スピードに任せて圧巻の逃げ切り。前半3F33秒8のハイペースも何のその、直線の急坂を力強い二枚腰で駆け上がり、後続を寄せ付けなかった。負傷中の主戦・浜中からの“代打騎乗”をパーフェクトに務めた松山に安どの笑みが浮かんだ。

 「他に行きそうな馬もいたけど、この馬の競馬を…と思って、積極的に運びました。最後にヨレてしまったのは申し訳なかったけど、強い競馬でした」

 デビュー2戦目から逃げ切りばかりの5連勝でNHKマイルCを制した。しかし、レースの幅を広げようと控える競馬を試したことで歯車が狂った。3歳秋のマイルCSから前走の香港スプリントまで、まさかの7連敗。5歳初戦を迎えるにあたり、陣営は一つの結論を出した。それは原点回帰。レースを中山競馬場で見届けた音無師がしてやったりの表情で明かした。

 「きょうはハナに行ってもいいよ、と指示していたんだ。ペースは速かったと思うけど、それで坂をしのいだんだから、千四はぴったりだね。次の本番は千二になるけど、あの形で行っていいと思う」

 空白となっていた高松宮記念(3月27日、中京)の鞍上も「結果を残したからね」(音無師)と松山とのコンビが決定した。もう迷うことはない。G1の舞台でも、自分のスタイルを貫くだけだ。

 ◆ミッキーアイル 父ディープインパクト 母スターアイル(母の父ロックオブジブラルタル)牡5歳 栗東・音無厩舎所属 馬主・野田みづき氏 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績16戦7勝(うち海外1戦0勝) 総獲得賞金3億4264万9000円。

続きを表示

2016年2月29日のニュース