【中山記念】ドゥラ2冠の風格!両前脚骨折から復帰、さすがの剛脚

[ 2016年2月25日 05:30 ]

ゴールデンバローズ(左)と併せ馬で迫力の動きを見せたドゥラメンテ

 「第90回中山記念」の追い切りが24日に美浦、栗東両トレセンで行われた。美浦では昨春の2冠馬ドゥラメンテがM・デムーロを背にWコースで鋭い伸びを披露。ダービーV後に判明した両前脚骨折からの復帰戦に向け、脚力健在をアピールした。

【中山記念】

 さすがは2冠馬。きっちり間に合わせた。「良かったよ」。久しぶりにダービー馬の背中を感じたM・デムーロは第一声でそう言うと安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 注目の追い切りはWコースでの併せ馬。馬場入りをごねることもなくスムーズにコースに飛び出した。「思ったより落ち着いている」とデムーロはまず精神面の成長に好感触。重心の低い伸びやかな走りで道中はゴールデンバローズ(4歳オープン)の2馬身後ろを追走した。直線は内に入り、残り100メートルで鞍上が仕掛けると鋭く反応。一瞬にしてパートナーを抜き去り1馬身先着した。

 5F68秒5~1F12秒1。昨春と比べればまだいくらか体つきに余裕は感じられるが、自慢の脚力は健在。デムーロも「動きは良かったし、追い切り後の息の入りも良かった」と合格点を与えた。

 ダービー優勝後に判明した両前脚骨折からの復帰戦。冬場とあって調整は難しかった。橋本助手は「2週前の段階では調整がちょっと遅れていた」と話したが、能力と体力の高さで遅れを徐々に取り戻した。仕上げは最終追い切り。皐月賞やダービー時は木曜に4Fから行ったが、今回は水曜に5Fからの追い切りを選択した。橋本助手は「木曜追いよりはレースまでの間隔が空くので強い負荷をかけられる」と説明。「追い切りの反応も良かったし、しまいまでハミを取って走れている。馬体も太め感はないし、十分走れる体になっている」と話した。

 昨春は共に完勝と言える内容で2冠を奪取。骨折で秋は棒に振ったが、今年はさらなる飛躍を期している。オーナーサイドはすでに来月のドバイ国際競走(3月26日)や秋の凱旋門賞(10月2日)に挑戦するプランを示しているが、全ては馬の状態次第。まずは中山記念での走りが重要になる。堀師は「寒い時季なのでなかなか状態が上がるのに時間がかかるが、能力を出せる態勢は整った」とコメントした。皐月賞で衝撃的な差し切りVを演じた中山での再起戦。ドゥラメンテ伝説の第2幕がいよいよ上がる。

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