【東海S】4番人気アスカノロマン 2馬身差圧勝で重賞初制覇

[ 2016年1月25日 05:30 ]

ラストは叩き合いとなるが、アスカノロマン(右)が抜け出し重賞制覇、太宰は会心のガッツポーズ(左はモンドクラッセ)

 中京で行われた「第33回東海S」は4番人気のアスカノロマンが重賞7回目の挑戦で初制覇を飾った。

 アスカノロマンが道中2番手から抜け出し、2馬身差をつける圧勝で重賞初制覇。太宰は「逃げ馬が分かっていたし、2番手が欲しかった。後ろが離れていたし、押し切れると思ってました。きょうはメンバー的にも狙っていました」と12年の札幌記念(フミノイマージン)以来4年ぶりの重賞勝利に笑顔がはじけた。

 絶対に掛からないと馬を知り尽くしているから、激しく手を動かしてモンドクラッセの2番手を死守。これが勝利を引き寄せた大きなポイントだった。

 「厩務員さんが親父の太宰厩舎にいた人なんです。当時からずっと一緒にやってきたし、その馬で勝てたのがうれしい」と太宰。父である太宰義人元調教師は07年に61歳で病気で死去。当時のスタッフである佐藤剛厩務員(50)は「アイツで重賞を勝ちたいと思っていた。やっと親父さんに報告できる」と喜んだ。

 07年のニュージーランドT(トーホウレーサー)以来9年ぶりの重賞制覇となった川村師は「(母親の)アスカノヒミコは私が選んだ馬。思い入れがあるんだ」と感慨深げに血統の奥深さに浸った。

 このレースの覇者にはフェブラリーSの優先出走権が与えられる。「本格的に良くなるのは1年先。でもこれでフェブラリーSに行かなアカンやろうね」と指揮官は参戦表明。大きな伸びしろがあるアスカノロマンは馬名通り壮大なロマンがこの先に待っている。

 ◆アスカノロマン 父アグネスデジタル 母アスカノヒミコ(母の父タバスコキャット)牡5歳 栗東・川村厩舎所属 馬主・豊田智郎氏 生産者・北海道新冠町新冠タガノファーム 戦績19戦6勝(うち地方1戦0勝) 総獲得賞金1億5962万5000円(うち地方640万円)。

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2016年1月25日のニュース