【中山新馬戦】フォーシーム ハム・吉井コーチ念願の“馬主開幕戦”

[ 2016年1月20日 05:30 ]

デビュー戦を待つフォーシーム

 吉井オーナー、初の所有馬はメジャー級の逸材か!?元大リーガーで今年から日本ハムの投手コーチに就任する吉井理人氏(50)の所有馬、フォーシーム(牝3=勢司)が今週土曜中山6Rの新馬戦(芝1600メートル)で初陣を迎える。13年に馬主資格を取得した吉井氏にとっても、これが所有馬初デビュー。半兄に2冠馬メイショウサムソンを持つ良血ルーキー、初戦から目が離せない。

 良血フォーシームが土曜6R新馬戦でドキドキの初登板を迎える。同馬は元大リーガーで、今季から日本ハムファイターズの投手コーチに就任する吉井理人氏の所有馬。父が昨年の2歳リーディングトップのダイワメジャーで、半兄に皐月賞&ダービーを制したメイショウサムソンを持つ期待のルーキーだ。

 吉井氏は13年にJRAの馬主資格を取得。これが待ちに待った所有馬初デビューとなる。同氏は「この馬は生まれつき脚が少し曲がっていて、競走馬としては期待されていなかった。血統がいいので繁殖として活躍できればと思っていたが、脚が良くなったということで慌てて馬主登録をした」と説明。乗り役を務める鈴木助手も「脚の痛みはないし、ここまで順調ですよ」と問題なく初戦を迎えられると明かした。

 意外にも馬名の由来は現役時代の決め球ではない。日米7球団を渡り歩いた吉井氏は、現在日本でも見られるようになったツーシーム(動く直球)を武器に通算121勝(メジャー32勝)をマーク。「自分はツーシームばかり投げていたが、この馬にはフォーシーム(直球)のように真っすぐ伸びてくるよう願いを込めた」と明かし、自身のブログでも「(ツーシームだと)斜行するとまずい」と冗談めかしていた。

 強気のピッチングで鳴らしたオーナー同様、フォーシームも調教から勝ち気な性格を見せている。鈴木助手は「走りは真面目だけど他馬に寄られると怒ったり、この産駒らしい気が強いところがある。これが走りに向いてくれれば」と父譲りの前向きな気性に期待を込める。新人オーナーの思いを乗せて、メジャー級舞台へと駆け抜ける。

 ▼フォーシームとは きれいなバックスピンで直線に近い軌道で進む球種のこと。対してツーシームは直球に近い軌道で微妙に変化する球種を言う。近年、ツーシームが主流のメジャーで、レッドソックスの上原浩治はきれいなフォーシームを武器に好成績を残している。

 ◆吉井 理人(よしい・まさと)1965年(昭40)4月20日、和歌山県生まれの50歳。83年近鉄にドラフト2位で入団。98年にメッツでメジャー初登板を飾ると、日米通算で121勝をマーク。筑波大大学院でコーチング理論も学んだ。昨年までソフトバンクのコーチを務め、今年からは日本ハムの投手コーチに復帰する。

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