【KEIRINグランプリ】浅井、涙の初V!5回目の挑戦でついに

[ 2015年12月31日 05:30 ]

<KEIRIN GP2015>優勝した浅井は中部の仲間たちに胴上げをされる

 スポニチファミリーの浅井がGP初V!!「KEIRINグランプリ2015」は30日に東京・京王閣競輪場で行われた。単騎戦で勝負した浅井康太(31=三重・90期)が追い込んでGP初優勝。賞金1億160万円を獲得して、15年の賞金王に輝いた。11年からスポニチのロゴを付けて走り続けた究極のオールラウンダーが、選手生活11年目で競輪界の頂点に立った。2着には新田祐大、3着に平原康多が入った。

 6番車の浅井が5年連続5回目の挑戦で暮れの大一番を制覇した。過去4回は深谷知広ら中部勢の連係策で臨んだが、今大会は「単騎戦で自由に」と自分の感性を信じて挑んだ。

 残り2周前から京都勢と関東勢が動きだすと「流れが速いし関東の4番手から脚をためていくのがいい」と瞬時に判断。最終バックで武田、平原の動きを冷静に見極めて神山の内を突くと平原に続いてゴール前で追い込んだ。

 「まさか自分が獲れると思っていなかったし、夢のようです」。歓喜のウイニングランを終えて仲間の祝福に迎えられた浅井だったが「(8年前に47歳で亡くなった)父のことを思い出して…」涙があふれだした。浅井が競輪選手を志したのは父・和彦さんに「幼稚園ぐらいから競輪選手になるんだ」と教えられた影響があったからこそ。父に対するさまざまな思い出が浮かんできたのだろう。

 表彰式のヒーローインタビューは山口幸二氏の司会で浅井らしい和やかな雰囲気に包まれた。その後ろには浅井の師匠で日本競輪選手会・佐久間重光理事長の姿もあり「師匠には高校生の頃からお世話になってます。感謝しています」と浅井が語ると師匠は感極まった様子だった。

 グランプリ初優勝に輝いたことで来年は1番車のチャンピオンユニホームを着用してレースに挑む。「グランプリが最強の6番車だったので、来年は最強の1番車になれるように頑張ります」と決意を語ると浅井を見守る多くのファンから拍手が送られた。

 「来年も一戦一戦ベストを尽くすことに変わらない。逃げ、差し、まくり、マーク、追い込みと何でもやっていく」。来年は深谷知広、竹内雄作ら中部勢のまとめ役として、そして浅井自身の充実期を極める。

 ◆浅井 康太(あさい・こうた)1984年(昭59)6月22日生まれの31歳。三重県出身。県立朝明高卒。90期生として05年7月プロデビュー。通算成績は810戦254勝。通算取得賞金は6億9025万円。主な優勝は第20回寛仁親王牌(11年7月)、第54回オールスター競輪(11年9月)、グランプリ2015。1メートル79、75キロ。血液型O。

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