【川口・SS王座決定戦】中村絶好1枠!不屈の精神力で決定戦進出狙う

[ 2015年12月28日 05:30 ]

SG4Vの実績を誇る中村雅

 前節の飯塚普通開催優勝戦で落車というアクシデントから参戦ということもあり、気配が心配された中村雅人(34=船橋)だが、初日11Rはトップスタートから8周回を逃げ切り圧勝。エンジンは決して万全の状態に達しておらず、まさに不屈の精神力を見せつけた格好だ。スタート自慢が集結した28日の2日目12Rは絶好の1枠。ここを勝てば決定戦進出へ視界が広がってくる。

 前節の飯塚優勝戦。1周3~4コーナーで被害を受けての落車に見舞われた中村雅。「油断していた。あの位置にいた自分が悪い」。大一番を控えてのアクシデントに前検日は反省しきりだった。しかし、優勝した14年11月の飯塚日本選手権から継続しているSG6連続優出を、今シリーズで途切れさせるわけにはいかなかった。

 今年のSSトライアル戦の幕開けとなる初日11R。内枠に構える金子、永井、荒尾の主導権争いに注目が集まった1コーナー。大方の予想に反して、青い勝負服が真っ先に飛び込んでいった。レース後は目を丸くして「クラッチを扱ったらスタートが切れるようになった」。オート界屈指の切れ味鋭い追い込み勢を難なく蹴散らした。道中の頼もしい走りを「重いことは重いけど、レースの時間帯に合っていたのかもしれない」と冷静に分析していた。「前検日から腰周りしかやっていない」と不満を残す仕上がりでも勝ち切るのは、さすがとしか言いようがない。

 SG4Vの実績を誇る中村雅。そのうち、スーパースターは10、13年と2V。短期決戦の戦い方は心得ている。「完全に合っている状態ではないけど、それは仕方がない」と逆境も前向きに解釈する。白星発進とはいえ、安心するとすぐ奈落の底に突き落とされるのがトライアル戦。さらにモチベーションを高めていく。28日の2日目12Rで早々と決定戦進出を確定づけることができるか注目だ。

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2015年12月28日のニュース