【有馬記念】リアファル激変!驚きの推進力、古馬置き去りド派手追い

[ 2015年12月24日 05:30 ]

併走から仕掛け一瞬、4歳オープン馬ランウェイワルツ(左)を突き放し、力強い動きで先着したリアファル

 グランプリ「第60回有馬記念」の追い切りが23日、栗東、美浦トレセンで行われた。このレース4度目の「きょうだい同時出走」となる母にクリソプレーズを持つ2頭が史上初のワンツーフィニッシュへ猛アピールした。菊花賞1番人気3着の弟リアファルは併せ馬で古馬オープン馬を一瞬にして突き放すド派手な動きで出来の良さをアピール。有馬記念は24日出走馬が確定、枠順の公開抽選が行われる。

【有馬記念】

 リアファルは坂路で併せ馬。相手は4歳オープンのランウェイワルツ。道中半ばまで馬体を併せていたが、仕掛けると推進力が違う。一瞬で引き離し、完全に置き去りにしてしまった。4F51秒6~1F12秒7の時計も圧巻だが、驚かせたのはその変貌ぶり。

 1週前追い切りの時点では2歳馬ブラックスピネルと併せ、明らかに手応えで見劣った。時計も4F52秒9~1F12秒6と平凡。実は、この1週間での変わり身こそが、リフレッシュ効果なのだ、と音無師は説明する。

 「先週の感じではいくらか“重い”のかと。それできょうはビッシリやったが動きは良かった。今回は休み明けを懸念したんだけど、しっかり動けていた。一度追ってグンと良くなる、リフレッシュ効果だね。菊花賞から使わなかったことがいい方に出ると思う」

 激戦の菊花賞のあとはノーザンファームしがらき(滋賀県)で英気を養い、有馬記念を目標に仕上げてきた。秋の天皇賞、JCを戦ってきた古馬とは対照的に、フレッシュな状態で暮れの大一番を迎えることができる。これこそが大きなアドバンテージ。

 手綱を取るのは05年にハーツクライで有馬を制したルメール。記憶に残る一戦をこう振り返る。

 「あの日は最高の気分だったよ。日本で初めてG1を勝てたからね。周りは“ビッグショック”だったみたいだけど」

 それも当然。ディープインパクトの国内唯一の敗戦がこの有馬。列島を揺るがすハーツクライの“大金星”だった。ルメールはリアファルにも見劣らない資質と可能性を感じている。

 「まだ3歳でキャリアは浅いけど、スピードがあるしスタミナもある。中山の2500メートルは絶好の舞台だと思う。チャンスはあるよ」

 勝てば12年ゴールドシップ以来となる3歳馬の戴冠。この強力タッグならあっさり夢を引き寄せてしまいそうな勢いだ。

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2015年12月24日のニュース