【ジャパンC】ワンアンド逆転の発想 攻めずに力ためる

[ 2015年11月27日 05:30 ]

坂路併せ馬で追い切られたワンアンドオンリー(左)

 【G1ドキュメント=26日】いくら出来が良くても、それが結果につながるとは限らないのが勝負の世界。ワンアンドオンリーのここ2走で柏原はそれを実感した。休み明けの京都大賞典6着も前走の天皇賞・秋16着もスローペースでヨーイドンの瞬発力勝負。結果的に不向きな展開だったと言わざるを得ない。着順こそ振るわなかったが橋口慎師は悲観していない。

 「ここ2走もそうだし、その前の宝塚記念(11着)もそんな展開。この馬向きではなかった感じですね」

 敗因をもう一つ挙げるとすれば、この馬自身の気持ちの部分だ。今年2月まで池添兼厩舎の助手だった橋口慎師は昨年のダービー制覇を東京競馬場で観戦、今年のドバイシーマクラシック3着は技術調教師として父・橋口弘師と共に遠征に携わった。当時と比較しながら、ここ2走を振り返る。

 「去年のダービーとか今年ドバイに行ったときは馬がメチャクチャうるさかったのに、ここ2走はおとなし過ぎたんです」

 追い切りで攻めて気合を入れるのではなく、逆の発想。この日は坂路でキタサンウンゲツ(4歳1000万)と併せ、余力を残して4F53秒9~1F13秒5で半馬身先着だった。「稽古では力をためて、それを競馬で発散させるように」とのイメージ。「体調自体はいいので、あとは気持ちが乗ってくれば。ある程度、厳しい流れになってほしい」と期待。昨年のダービー馬にとって叩き3走目のこの東京芝2400メートルが、本領発揮の舞台になる。

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2015年11月27日のニュース