【マイルCS】ロゴタイプ 13年皐月以来Vへ浜中駆け付けた

[ 2015年11月19日 05:30 ]

ロゴタイプ(左)は浜中を背に併せ馬で仕上げる

 【G1ドキュメント=18日】調教スタンドに戻ってきた関西の名手を、報道陣が一斉に取り囲んだ。騎手になって初めて、調教騎乗のために美浦を訪れた浜中だ。「この馬(ロゴタイプ)とは初めてなので、お願いして乗りに来た。栗東よりは小さいけど、Wコースはとても乗りやすかった」と笑顔を見せる。なかなか一人にさせてもらえない人気者。高木は独占取材の機をじっとうかがった。

 最終調整は僚馬オウケンブラック(4歳500万)との併せ馬。内から馬なりで半馬身抜け出す、しまい重点のメニューだったが、ポイントは3コーナー付近だった。ロゴタイプが前を走る僚馬からスッと距離を空ける。一瞬遅れたようにも見えるシーンだったが、そこには名手の隠れた意図があった。「追走していた馬とあえて離して、どれくらいの操作性があるのかを確かめたかった。イメージ通り、クセのない馬で乗りやすかった」と1度の“予行演習”を最大限に活用した。

 浜中は2週前のみやこSを初騎乗のロワジャルダンで快勝。「ビデオを見たり乗る前の準備はするけど、あまり先入観は持たないようにしている。変にこの馬はこうだからと決めつけない方がいい」とテン乗りVの秘けつを明かす。

 ロゴタイプは13年皐月賞以来2年半以上Vから遠ざかっているが、前走・富士Sでは58キロを背負って0秒2差3着。まだG1馬の底力は健在で、浜中も「状態はいいので良馬場でやりたい。いつも僅差の競馬。かみ合ってくれれば」と力を込める。言葉の端々から伝わる浜中の余裕が、高木にはとても頼もしく聞こえた。

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2015年11月19日のニュース