【AR共和国杯】フロスト叩いて良化!高木師「張りと勢い変わった」

[ 2015年11月5日 05:30 ]

G1再進出へ上昇気流だ!!僚馬と併せ馬で追い切るマイネルフロスト(左)

 「第53回アルゼンチン共和国杯」(8日、東京)の最終追いが4日、美浦トレセンで行われた。昨年のダービー3着馬マイネルフロストはWコースで併せ馬。パワフルな走りで貫禄の頭差先着、休み明けの前走を叩いて順調な良化ぶりをうかがわせた。今年5月にはシンガポールのG1にも挑戦した期待の大器が、ここをステップにG1戦線復帰をもくろんでいる。

【アルゼンチン共和国杯】

 マイネルフロストの最終追いは、Wコースでマイネルイルミナル(5歳1000万)との併せ馬。僚馬を2馬身前に置く形でスタート。直線で仕掛けられると内から力強く頭差先着し、時計は5F70秒5をマーク。騎乗した松岡は「仕掛けてからの反応はイマイチだったが、道中は踏ん張りが出てきた」とまずまずの感触。高木師も「先週の追い切りはモタモタしたが、張りと勢いが変わってきた」と変化を感じ取った。

 5月にはシンガポール航空国際カップ(G1)に遠征。直線入り口で先頭に並び掛ける見せ場たっぷりのレース内容で、4着に健闘した。騎乗した松岡が「決して力負けではなかった。チャンスがあればまた挑戦したい」と述べた通り、世界に通用する力を示した。帰国初戦の前走・オールカマーは9着に敗れたが「休み明けの影響が大きかった。調教で強く追ってもダメで、実戦を使わないと良くならないタイプ」と指揮官。完璧とは言えないまでも、着実な前進を見込んでいる。

 先週の天皇賞・秋は登録していたものの、出走馬決定順21番目で除外された。4着だった3月の中山記念はステファノス(3着)、イスラボニータ(5着)と接戦。その2頭が天皇賞で2、3着。G2のここで、G1の舞台に立てなかったうっぷんを晴らす!東京芝2500メートルは初挑戦だが「ダービーの3着馬。この距離も守備範囲」と意に介さない。さらに「ダービーのようにインで前に馬を置く形で運べればいい。あの頃より、折り合いもつきやすくなった」と精神面の成長も感じている。

 厩舎の勢いも追い風だ。高木厩舎は3日に大井競馬場で行われた交流G1「JBC競走」で大活躍。レディスクラシックでホワイトフーガがG1初制覇。クラシックではサウンドトゥルーがホッコータルマエをかわして2着に食い込んだ。松岡は「僕で勢いが止まらなければいい」とおどけながらも、「先生とはコミュニケーションが取りやすいし、同じ方向を向いて調教ができている」と奮闘を誓った。上昇気流に乗るフロストがG1再進出への勝負を懸ける。

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2015年11月5日のニュース