【ローズS】名牝ドーベルの娘レーヌドブリエ 秋華賞母子2代制覇へ

[ 2015年9月18日 05:30 ]

厩舎を出発して運動に向かうレーヌドブリエ

 この秋、ドーベルの血がG1を席巻する!?G1・5勝の名牝メジロドーベルの娘レーヌドブリエがローズSに出走。母子2代制覇の懸かる秋華賞の出走権利を狙う。さらにドーベルの孫マッサビエル(牡3=小笠)は4戦3勝の成績を引っ提げ、次週の神戸新聞杯から菊花賞を狙う。2頭の生まれ故郷、レイクヴィラファーム(北海道洞爺湖町)もその期待に盛り上がりを見せている。

 2011年5月20日、メジロ牧場は44年の歴史に幕を下ろした。だが「メジロ」の血は脈々と生き続けている。安田記念はファミリーラインにメジロの冠が5代続くモーリスが制覇。そして今秋は名牝メジロドーベルの血を持つ3歳馬の出番だ。ローズSにはドーベルの7番子、レーヌドブリエがスタンバイ。メジロ牧場を引き継ぎ、マーケットブリーダーへと姿を変えたレイクヴィラファームの岩崎義久さん(36)は胸を高鳴らせる。

 「さすがに荷が重いかな…と思いますが、権利を獲れれば、母が勝ったG1の舞台に立てますからね。しかも母と同じ吉田豊ジョッキーで出られるというのもうれしいですね」

 続けて来週の神戸新聞杯にはマッサビエルが挑む。ドーベルの2番子だった母メジロルルドは、当歳時の外傷で右眼の視力を失いデビューできず。そのぶん息子への期待は大きい。

 「遅生まれで1歳のセリでも見栄えがしなかったんです。でも、育成に行ってグンと良くなりました。血のポテンシャル、そしてまさにうちの牧場が大事にしている成長力ですね」

 レイクヴィラファームにはドーベルの血を持つ繁殖牝馬が自身を含めて6頭。

 「やはり一番走ってほしい血統です。この血統をブランドにしていかなければいけないと思っています」

 牧場開設から5年、ここまで平たんな道のりではなかったが、昨年の青葉賞でドーベルの孫・ショウナンラグーンが生産馬として重賞初制覇。徐々に軌道に乗ってきた。

 「以前はメジロとついているとつぶれた牧場、というイメージだったと思うんですが、ラグーンには助けられました。牧場のスタッフのワクワク感も違うと思いますよ」。同ファームのスタッフ、そしてドーベルが、遠き北の大地で吉報を待っている。

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