【小倉2歳S】シュウジ 古馬に引けとらない貫禄4F53秒0

[ 2015年9月3日 05:30 ]

坂路で追い切ったシュウジ(右)

 小倉で行われる「第35回小倉2歳S」組でも来年2月で定年となる橋口弘厩舎のシュウジが迫力満点の動きを見せた。

 開門30分後の馬場が荒れた時間帯。雨脚が強くなって坂路はより時計を要するコンディションだったが、シュウジは最後まで抜群の手応えだった。キタサンウンゲツ(4歳500万)に並びかけると、ややモタれる面を見せつつもグイグイと伸びてくる。首差遅れて時計(4F53秒0)自体も目立たなかったが、古馬に引けをとらない貫禄を感じさせた。先週に続いて騎乗した小牧は賛辞を並べた。

 「絶好調。馬なりでいい感じだった。競馬でもそうだけど真面目で素直。コントロールしやすく、いつもしっかり走ってくれる」

 デビュー2戦でコンビを組み、潜在能力の高さは肌で感じている。今回は同日の新潟記念でダコールに騎乗するため岩田が手綱を取るが、期待の大きさは変わらない。初の1200メートルについても「大丈夫。その方が競馬しやすいと思う」と歓迎の口ぶりだった。

 橋口弘師も距離適性を見込んでいる。中京2歳Sを勝った後、当初は今年の最大目標である朝日杯FSを見据えて、夏を休養に充てるつもりだった。「少し時間がたったときに考え直した。目の前にいいレースがあるのに指をくわえて見ているのももどかしく感じたからね。秋になれば強い馬が出てくるので、その前に賞金を加算しておきたい」と参戦理由を説明。ペースの違いや、控える競馬になったときに戸惑う可能性についても心配していない。

 「1200メートルの流れに乗れないってことはない。それに対応できるスピードはあるからね。馬力という言葉がピッタリ。最終週の馬場もこなしてくれる」

 早世のカリスマ歌人・寺山修司から名前をとった逸材。来年2月末で定年を迎えるトレーナーの小倉ラストサマーを重賞Vで締めくくり、出世街道を突き進むつもりだ。

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2015年9月3日のニュース