【札幌記念】ジャッカル急伸 さすが菊花賞馬!初の洋芝も2馬身先着

[ 2015年8月20日 05:30 ]

トーホウジャッカル(手前)は同厩のサンビショップに軽々と先着

 サマー2000シリーズ第4戦「第51回札幌記念」の追い切りが19日、札幌、函館競馬場で行われ、G1馬2頭が貫禄の動きを見せた。公開調教だった札幌では昨年の菊花賞馬トーホウジャッカルが初の洋芝にも戸惑うことなく鋭い伸びを披露。

 雲間からその時だけ顔をのぞかせた朝日に、トーホウジャッカルの栗毛の馬体がキラキラと輝いた。初めて芝コースに入れての追い切り。残り3Fで先行したサンビショップ(3歳500万)の外に併せ、直線で酒井が仕掛けるとスッと前へ。芝はこの日朝までの雨でやや重だったが、最後までしっかりした脚さばきで鋭く伸びる。5F65秒2~1F11秒8で2馬身先着した。

 引き揚げてきた酒井の表情には一点の曇りもない。先週に続いての騎乗。「先週以上なのは明らか。この1週間で何があったんだというくらい、気合が乗って息もしっかり整っている」と急上昇を伝えた。昨秋の菊花賞を驚異のレコードV。超高速馬場の京都とは質の異なる洋芝への対応がポイントになるが「全く問題ない。高速決着をこなしているけど、かといって重い馬場が駄目とは思わないし、力のいる馬場も絶対こなすはず」と断言した。

 今春は誤算が続いた。始動戦に予定していた阪神大賞典を右前挫石で回避すると天皇賞・春も見送り。8カ月ぶりとなった前走・宝塚記念は7番人気の低評価に甘んじた。それでもレースは直線で脚を伸ばして4着。酒井は「順調じゃない中でああいう競馬をしてくれて、こちらが思っている以上の器だと思った。この馬が一番強いというくらいの気持ちで乗らないと」と能力を再認識したという。谷師も「宝塚記念も本数はやっていたが、動きがフワフワしてちょっとピリッとしないかなと思っていた。今回の方がいい」と手応えを口にする。

 「目指しているところはもっともっと上だし、負けて言い訳をつけられる馬じゃない」と酒井。メンバー唯一の牡のG1馬。伝統の一戦を制し、さらなる高みへと向かう。

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2015年8月20日のニュース