【七夕賞】グランデッツァ輝き再び!3年4カ月ぶり重賞Vへ

[ 2015年7月9日 05:30 ]

坂路を力強く駆け上がるグランデッツァ

 福島で行われるサマー2000シリーズの開幕戦「第51回七夕賞」の追い切りが8日、美浦、栗東トレセンで行われた。約3年4カ月ぶりの重賞制覇を狙うグランデッツァが坂路で抜群の切れ味を見せつけ仕上がりの良さをアピールした。コンビを組む川田もこのレースに勝利すれば函館を残し、JRA全10場重賞制覇へ王手がかかる。人馬共に気合の入る一戦に万全の態勢が敷かれた。

【七夕賞】

 グランデッツァは不良馬場の坂路で好時計を叩き出した。ゴール前ではラチ沿いに少しモタれる面を見せたが、またがった藤懸(レースは川田)が左ムチと巧みな手綱さばきでコントロール。ラスト2Fは12秒0→12秒3の切れ味を発揮した。引き揚げてきた藤懸も好感触を口にする。

 「しっかり動けていたし時計も出ました。(馬場は悪かった?)この馬の動きがいいからなのか、感じなかったですね。久しぶりに乗ったので比較はできないけど状態はいいと思います」

 今春の始動戦に予定していたマイラーズCは右前脚蹄出血で回避したが、その後は都大路S(2着)→鳴尾記念(5着)と順調に使われてきた。叩き3走目で出来は最高潮。平田師は3歳春のスプリングS以来、約3年4カ月ぶりの重賞制覇に自信をにじませる。

 「先週の動きも良かったし調子はいい。普通に勝ち負けできるんじゃないか。ハンデ(57キロ)も57・5キロぐらいかと思っていたし、案外軽かったな。秋に向けても何とか賞金加算したい」

 ここはサマー2000シリーズの初戦となるが、陣営にとっては賞金加算が至上命題。4戦未勝利のこの距離にも、陣営は同じ距離の前走内容から手応えをつかんでいる。指揮官が「追いだしは遅れたけど、最後はよく伸びてきた。脚を余したぐらいだし距離は大丈夫」といえば、鞍上の川田も「前回はかなり力んでしまいましたね。だいぶ我慢させる競馬をしたので、今回の方が流れに乗りやすいはず。流れひとつで距離に対応できると思っています」と感触を口にした。かつてクラシック候補と評された逸材が、初の“みちのく”遠征で輝きを取り戻す。

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2015年7月9日のニュース