【CBC賞】ウリウリ じめじめ尾張で内からスルスル重賞2勝目

[ 2015年7月6日 05:30 ]

内から抜けて重賞2勝目を飾ったウリウリ(右)

 サマースプリントシリーズ第2戦、中京で行われた「第51回CBC賞」はウリウリが差し切り、重賞2勝目。オーナーの金子真人氏は先週の宝塚記念に続く2週連続重賞制覇で早くも今年重賞5勝となった。

 じめじめした梅雨空が残る夏の尾張で、スプリント界の新星が現れた。初距離となる5歳牝馬ウリウリが鮮やかなイン差し完勝。重馬場の激戦で顔を泥だらけにしながら岩田が破顔でレースを振り返った。

 「最初は戸惑って走っていたが3、4コーナーからハミをかんで反応してくれた。いい脚を持っているのは分かっていた。能力が高い馬。今後はもっと大きなレースを獲れると思います」

 内も外もそれほど伸びない馬場。レース前に鞍上とトレーナーの考えは「ロスなく内を狙って、その後に(直線で)内か、外か決めよう」という作戦で合致した。すべては計算通り。内寄り6番から、道中は後方インで脚をためる。他馬が一斉に外を回すなか、逃げるレオパルディナの横にポッカリと空いたスペースに突っ込んで一気に加速した。残り100メートルで先頭に立つと、外から迫るダンスディレクターの猛追を半馬身差退けた。藤原英師は会心のレース内容にしてやったり。

 「みんな内を空けて走っていたので、そこを狙おうと。小細工なしに馬の力を信じて正攻法の競馬をした。もまれる展開もこなせるようになってきたし、力をつけているね」

 指揮官は土曜・函館6R(スクエアゴールド)でJRA通算500勝を挙げ、この白星が501勝目。「一つずつ、その繰り返しや」と表情を引き締めた。ウリウリは初の6F戦をこなしたことで、今後の選択肢が広がった。「オーナーと相談してからだが、牝馬限定の適当な番組がないからね。そっち(スプリンターズS、10月4日、中山)方面になるかも」と語り、秋のG1参戦が現実味を帯びてきた。

 ◆ウリウリ 父ディープインパクト 母ウィキウィキ(母の父フレンチデピュティ)牝5歳 栗東・藤原英厩舎所属 馬主・金子真人ホールディングス 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績21戦6勝 総獲得賞金2億141万9000円。

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