【ラジオNIKKEI賞】アンビシャス ルメールほれ込んだ「凄い瞬発力」

[ 2015年7月2日 05:30 ]

不良馬場の坂路を駆け上がるアンビシャス

 今週から開幕する福島&中京のメーン重賞の追い切りが1日、東西両トレセンで行われた。福島メーン3歳ハンデ重賞「第64回ラジオNIKKEI賞」では、ダービー出走権がありながらスルーしたアンビシャスが、坂路で力感あふれる走りを披露した。

【ラジオNIKKEI賞】

 開門直後の坂路に姿を現したアンビシャスは、昨晩から降り続けた雨で渋った馬場を苦にせず、力強く駆け上がった。2週連続でワクワクカンヲ(4歳500万)との併せ馬。道中リズム良く走らせてラスト1Fで追いだす。グイグイ伸びて約1馬身半突き放した。音無師は「馬場が悪いにしてはいい時計(4F53秒4~1F12秒5)だった。調教であまり動く馬じゃないけど、良かったんじゃないかな」と納得の表情だった。

 先週にも坂路でいっぱい(52秒0)に追われているが、騎乗したルメールが「少し太かった」と感じたことで今週もしっかり負荷を掛けられた。音無師は「見た目にはもう太くない。久々の分だけ息の入りが悪かったという意味だろうけど問題ない」と仕上がりの良さを強調した。

 プリンシパルS1着後はダービーに向かわず、このレースへ。その背景にはルメールとの信頼関係がある。トレーナーは「もともとダービーを目標にしていたわけではなく、ルメールさんが乗れるレースがプリンシパルSだっただけ。うまく瞬発力を引き出してくれる」と説明。前走が新馬戦(1着)以来の騎乗だったルメールも「ずっと乗りたかった馬」と素質にほれ込んでいる。

 まさに相思相愛。ルメールは今まで騎乗機会がなかった福島に遠征する。「(1800メートルでも)距離がちょっと長いけど、福島はスピードが出る馬場と聞いていて(折り合いは)大丈夫だと思う。若い馬なので勉強しなければいけないことも多いけど、凄い瞬発力を持っている」とルメール。コーナー4つの競馬も初めてだが「大丈夫」と手応えをにじませた。

 経験値を積みながら結果も出す。ここで賞金加算できるかどうかが秋のローテに影響を与える。ルメールはパートナーを重賞初Vに導き、飛躍の秋につなげる構えだ。

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