【日本ダービー】アレグリア豪快ギアチェン!蛯名“23度目の正直”へ

[ 2015年5月28日 05:30 ]

Wコースで蛯名を背に3頭併せで追い切るタンタアレグリア(左)

 青葉賞2着のタンタアレグリアはWコースで3頭併せ。前からマイネルマーク(7歳1600万)、サトノバセロン(4歳1000万)と2馬身ずつ等間隔の最後方。直線で内に進路を取った残り1F、前2頭とはまだ2馬身差あった。

 「届かないのか?」。報道陣の心配をよそに蛯名がゴーサインを出すと、豪快にギアチェンジ。中バセロンを2馬身抜き去ると、返す刀で外マークにも半馬身先着。ラスト1F12秒5。好反応で伸び切り、見栄えも良くフィニッシュだ。

 蛯名は「すこぶる順調にきている」と穏やかに切りだした。実戦騎乗は青葉賞を含め2回。ただ昨年7月新馬戦(2着)の前に調教騎乗し、出世を確信していた。「あの時点で走ると感じていた。まだ子供っぽい面はあるけど、だいぶしっかりした」と目を細めた。

 本番と同じ東京2400メートルの経験は貴重な財産。2月ゆりかもめ賞(2着)と青葉賞の2回。いずれも蛯名が騎乗した。「道中リラックスして走れるし、距離が延びてこその馬。ダービーと秋(菊花賞)と思っていた。青葉賞は手堅い競馬で、本番権利の2着を最低限つかまなければいけない立場。負けはしたが、内容は良かった」と白旗は揚げていない。国枝師も「東京や中京と直線の長い競馬場で伸び伸び走れている。跳びが大きいので広い馬場が合う」と同意見だ。

 蛯名は昨年、1番人気イスラボニータで無念の銀メダル。23度目の騎乗となるダービー制覇は悲願だ。蛯名は「間違いなく青葉賞より相手は強い。時計を2つ(2秒)詰めなければならないと思う」と課題を掲げる一方、再び巡ってきた祭典に心は燃えたぎっている。「ダービーは競馬に携わる方々にとって、核となるレース。勝ちたいのはもちろんだけど、数多く乗せてもらっていることに感謝しています。この馬の良さを出しながら、楽しみながら、結果が良ければ一番いい」と3日後に迫ったゲートインに思いをはせていた。

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2015年5月28日のニュース