【ヴィクトリアM】ケイアイエレガント 尾形充師「悔いない仕上げ」

[ 2015年5月14日 05:30 ]

坂路で追い切るケイアイエレガント

 【G1ドキュメント=13日】ケイアイエレガントの追い切りを見届けた尾形充師が満足そうな笑みを浮かべている。「悔いのない仕上げができた。牝馬にはいささか過酷な調教にも耐えてくれたし、状態は本当にいい」。鍛え抜かれて厚みを増した後肢に頼もしげな視線を向けた。

 坂路での単走追い。6日の1週前追い切りでは併走馬と火花を散らせて猛時計(Wコース5F66秒5)を出しているとあって終始手綱を押さえたまま。それでも、覇気に満ちた脚取りで急坂を駆け上がった。中山牝馬Sは捻挫で回避したが、その後は入念に調教を重ねて8本の追い切りを消化。「馬房の前に立つと歯をむいて向かってくるほど闘争心もある。あとはレースの流れと運だ」と語った同師は梅崎にこう伝えた。「吉田豊が(レースを)思い通りにできる状態になっている。運があるなら、それを生かせる出来になった」

 昨年はヴィルシーナ、クロフネサプライズの先行馬に主導権を奪われながら、3番手から6着に粘り込んだ。「スタート2F目のラップが勝負。ここで落ち着けば主導権を取ることになるだろう。直線で(後続馬に)つかまりかけてからも頑張れるしぶとさを生かせる」。師の展開シミュレーションにも説得力がある。

 今春に繁殖入りするプランを延ばしてのG1挑戦。「これで引退か現役続行かは、レース後にオーナーと話し合って決める。G1に全力投球するだけだ」(同師)。こん身の仕上げが京都牝馬Sに続く逃走Vを可能にする。

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2015年5月14日のニュース