【フローラS】レベル高いチューリップ賞、5着もアスカ一歩リード

[ 2015年4月23日 05:30 ]

 春の東京開幕を告げる「フローラS」を、過去10年の傾向から徹底分析。3枚のオークス切符を懸けた3歳牝馬たちの戦いは超難解。3頭が80点同点で首位に並んだが、アスカビレンをV指名。ハイレベルだったチューリップ賞で5着好走のブラックタイド産駒が、樫の舞台へ名乗りを上げる。

 (1)前走 過去10年の連対馬20頭中、18頭が前走で芝1800~2000メートルに出走。中でも好走が目立つ「フラワーC3着以内」に20点。当該距離で1着の馬を15点とする。一方で、前走で6着以下の馬の優勝はなし。当該距離2~5着馬が10点、芝1800メートル未満で5着以内が5点。それ以外は加点できない。

 (2)キャリア この項目は明確でキャリア3~7戦の2勝馬が結果を出している。アスカビレン、シングウィズジョイ、ディアマイダーリン、リアンドジュエリーの2勝馬4頭に20点。近年活躍の1勝馬は「キャリア5戦以内で6着以下なし」の条件。クリアする4頭に15点をつける。

 (3)臨戦過程 年明け2、3戦で2、3月に1走ずつが理想型で20点。それ以外の年明け2、3戦馬が10点、年明け1戦馬を5点とした。ここで加点されない馬は強行軍とみて軽視する。

 (4)前走の体重増減 繊細な牝馬だけに極端な体重変動は好ましくない。過去10年の優勝馬は全て、前走出走時の体重増減がマイナス2キロ~プラス4キロの範囲内だった。該当する8頭に20点。2着馬に対象を広げた「マイナス10キロからプラス4キロ」が10点。

 (5)血統 おなじみサラブレッド血統センターの藤井正弘氏の出番だ。「フロレットアレーの母ブルーミングアレーの半弟にはトーセンラー(マイルCS)、スピルバーグ(天皇賞・秋)がいる。叔父にあたる2頭のG1ウイナーに共通するのは父ディープインパクト。配合のスケールからフロレットが母の上を行く可能性は大」

 結論 実力接近。合計80点で3頭が首位に並んだ。5項目で平均的に点数を獲得したのはシングウィズジョイ、リアンドジュエリーだが、注目は3項目で20点満点のアスカビレン。「前走」の5点がネックだが、これはサンプルが極めて少ないチューリップ賞のため。今年のチューリップ賞組は桜花賞で1~3着を独占。5着なら胸を張れる。桜花賞トライアルからの直行では05年Vディアデラノビアがフィリーズレビュー4着からの臨戦だったが、この年の同レース組は桜花賞で1着ラインクラフトを筆頭に掲示板5頭中3頭を占めるハイレベル。今年と似ている。点数には表れない前走を評価してアスカをV指名だ。

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2015年4月23日のニュース