【中山記念】イスラ、山猫走法健在12秒7!蛯名「たくましさ出た」

[ 2015年2月26日 05:30 ]

中山記念最終追いで、蛯名を背に2頭併せで駆け抜けるイスラボニータ(右)

 3カ月の休養明けでも山猫走法は健在だ。イスラボニータの最終追い切り。美浦Wコースで10馬身のリードを広げたシャイニープリンス(5歳オープン)の内から造作もなく馬体を並びかけていく。両前脚を水平に伸ばしながら獲物を一瞬にして捕らえる山猫のようなストライド。ラスト1F12秒7の瞬発力で調教パートナーを半馬身抜き去った。

 「1週前の追い切りでは息遣いがもうひとつでモコモコしていたが、しっかり動けるようになった」。手綱を取った蛯名が納得顔で引き揚げてくる。「(3歳時よりも)体がひと回り大きくなった。たくましさが出てきた感じ」と続けた。

 一般的にサラブレッドは両前肢を地面から70度前後に伸ばして加速するが、イスラボニータは関節の柔らかさと背中の筋力を生かして90度近くまで伸ばす。2歳時から見せてきたそんなしなやかな動きに、馬体のたくましさまで加わった。「馬体は10キロぐらい増えて重量感が出てきたが、それだけじゃない」と語るのが栗田博師。「普段からゆったり歩けるようになり凄く落ち着いてきた」と精神面の成長ぶりに目を細める。

 昨年のジャパンC後は山元トレセン(宮城県)でリフレッシュを図り、1月15日の帰厩後は7本の追い切り。調教量にも不足はない。「ここでギリギリの仕上げというわけにはいかないが、休み明け初戦としては悪くない」と蛯名。今春の目標レース、安田記念(6月7日、東京)へ向けてV走で弾みをつける。

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2015年2月26日のニュース