【共同通信杯】強さ本物!リアルスティール重賞初V、皐月に名乗り

[ 2015年2月16日 05:30 ]

1番人気のドゥラメンテ(左、2着)を抑えてレースを制したリアルスティール(右)

 スター候補の誕生だ。15年牡馬クラシックを占う「第49回共同通信杯」が15日、東京競馬場で行われた。3番人気リアルスティールが断然人気のドゥラメンテを直線ねじ伏せて重賞初制覇。キャリア1戦馬によるVはレース史上初の快挙となった。

【レース結果】

 この強さ、本物だ。メンバー中、唯一のキャリア1戦馬リアルスティールが、断トツ人気の良血ドゥラメンテをねじ伏せて無傷の2連勝。経験の浅さを感じさせないレース内容で、クラシックの主役に名乗りを上げた。

 最内枠を生かして好位のインを追走。エキサイトするドゥラメンテとは対照的に、道中は終始落ち着き払っていた。福永は直線で抜け出せるスペースを探しながら進路を外へ。残り150メートルで抜け出すとドゥラメンテとの追い比べ。並外れた勝負根性を発揮して内から半馬身振り切ったところがゴールだった。

 東京新聞杯に続き2週連続の重賞制覇となった福永。「どれくらいやれるかと思っていたが、能力を再確認できた。スタート直後に外に逃げて若さを見せたけど、向正面に入ったら落ち着いて上手に走っていた」とセンスを称賛した。

 矢作師も「計り知れない能力を持っていると感じてはいたが、走るまでは不安もあった」と、まずは安どの表情。「まだまだ完全ではないが、追い切るたびに整って、自信が出てきた。輸送してもカイバ食いが落ちないのもいいね」と続けた。1歳上の全兄ラングレーはクラシックに参戦できなかったが、昨秋から連勝でオープン入り。「この血統は本来は奥手。それでも、この時期にこれだけ走れるんだから。ポテンシャルが違うんでしょう」と絶賛した。

 次走は短期放牧を挟んでスプリングS(3月22日、中山)から皐月賞(4月19日、中山)への参戦を明言。「ぶっつけも考えたが、経験も積ませたい」と師とオーナーサイドの意見は一致した。「きょうのところ完成度は六~七分。、まだまだ良くなる。もうひと枠、超えるような馬になってほしい」とトレーナー。抑え切れないほどの期待感を胸に、クラシックの舞台を見据えていた。

 ◆リアルスティール 父ディープインパクト 母ラヴズオンリーミー(母の父ストームキャット)牡3歳 栗東・矢作厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績2戦2勝 総獲得賞金4443万4000円。

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2015年2月16日のニュース