【京都記念】キズナ逆襲劇第1章!待ちわびた287日ぶり実戦

[ 2015年2月10日 05:30 ]

昨春の天皇賞以来の出走となるキズナ。京都記念からリベンジの1年が始まる

 Kizuna is back!!今週の京都メーン「第108回京都記念」は、凱旋門賞に挑戦したG1馬2頭の対決に注目が集まる一戦。13年ダービー馬キズナは昨春の天皇賞(4着)以来となる実戦復帰。飛躍が期待された昨年は骨折のため不完全燃焼に終わったが、世界が注目する馬の逆襲劇はここから始まる!

【京都記念】

 13年ダービー馬キズナが、287日ぶりにターフに帰ってくる。昨春の天皇賞(4着)後、左第3手根骨骨折が判明。鳥取・大山ヒルズに放牧に出され、7カ月間の休養を余儀なくされていた。栗東に帰厩したのは昨年12月12日。そこから2カ月間、復活に向けて順調に調教を消化してきた。

 復帰戦ウイークを迎えた9日朝、担当の田重田厩務員は「やっとだな。調整は順調だけど、手術をしての復帰戦になる。長い間動かせず休ませていたし、筋肉も人間と一緒で落ちる。立て直すために、早めに戻して(調整を)進めてきた」と率直な感触を語った。

 同厩務員は放牧中の昨年9月、放牧先の大山ヒルズを訪問した。「種牡馬みたいな体になっていた」と再会した時のことを回顧。さらに帰厩した12月時には「首が太くなっていたし立派すぎると思ったぐらい。久しぶりに引っ張ったら、力が強くて1人では無理だった」と苦笑いを浮かべながら振り返った。

 以降はボリュームアップした馬体を絞りながら調整してきた。2週前には主戦の武豊を背にCWコースで6F80秒4を出すまでに復調。先週も坂路で4F52秒2と好時計をマークした。「3、4週間前に鞍をつけて528キロ(前走時492キロ)だった。510キロぐらいで出せれば」と同厩務員。

 キズナは既に今年いっぱいでの引退が決まっており、出走予定レースのローテーションもほぼ決まっている。春は京都記念を含めて4戦、秋には一昨年4着に敗れた凱旋門賞へ再挑戦、そして有馬記念でラストランを迎える青写真だ。「初戦からやれるように頑張っているけど、いっぱい、いっぱいにつくりたいとは思わない。正直、70%ぐらい(の仕上がりで)あれば」と先を見据える。

 キズナにとって、ここからリベンジの1年が始まる。復帰を待ちわびた日本のファンの前で、そして世界の舞台で、その強さを見せつける。

 ≪キズナ復帰への足どり≫

 ▼14年5月4日 天皇賞・春で4着に敗れる。

 ▼同6日 左第3手根骨骨折が判明。同9日に手術。

 ▼7月13日 ノースヒルズ・前田幸治社長が京都記念での復帰を発表。

 ▼12月12日 大山ヒルズ(鳥取県)から栗東トレセンに帰厩。

 ▼15年1月21日 帰厩後コースで初時計。CWコースで7F98秒3~1F12秒0。「まだ成長している」と佐々木師。

 ▼同28日 2週前追い切りに武豊が騎乗。CWコースで6F80秒4~1F11秒9。武豊は「相変わらず素晴らしい動き」と絶賛。

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