【菊花賞】マイネルフロスト 直線の反応に手応え、柴田大充実感

[ 2014年10月23日 05:30 ]

3頭併せで追い切るマイネルフロスト(中央)

 美浦ではダービー3着のマイネルフロストがWコースで上々の動き。前走・セントライト記念は9着に敗れたが、一変ムードが漂ってきた。

【菊花賞】

 低い灰色の雲が立ちこめた早朝の美浦。芦毛とはいえ、マイネルフロストの黒に近いグレーの馬体は、薄暗いコースに埋没していたが、それでも直線の走りには躍動感があふれていた。

 柴田大が騎乗しての最終追いは、Wコースでの3頭併せ。サウンドトゥルー(4歳500万)、アンジュリンブレス(2歳新馬)を先行させ、4角で内に馬体を併せた。ゴール前は脚色が劣勢になった真ん中の2歳馬を挟み込むようにして、外のサウンドと併入した。

 「普段から乗り込んで仕上がっているので、直前はこれで十分。直線の反応も良かった。前走からの上積みも感じる。やるだけのことはやった」。手綱を通して伝わった好感触。柴田大の表情には充実感が漂っていた。前走セントライト記念は9着敗戦も「休み明けに尽きる。イレ込んでいたし、仕掛けてからの反応もなかった」と鞍上は振り返る。「前走を見て、あらためて叩き良化型の印象を持った」とは高木師。確実な上昇カーブを描く愛馬に目を細めた。

 重賞初Vとなった3月の毎日杯は阪神の開幕初日。先行有利の芝で馬群を割って差し切った。「速い良馬場の方が合う。スタミナには自信があるし、リズム良く走れば、長くいい脚を使ってくれる」と柴田大の相棒への信頼は揺るぎない。高木師も「狭いところを縫ってくる根性がある。大知が“距離も大丈夫”と言ってくれているのは心強い」と、普段の調教からコンタクトを取り続ける鞍上に全権委任の構えだ。

 ダービーではワンアンドオンリーに0秒3差3着。しぶとい末脚と勝負根性を武器に、ラスト1冠で下克上を狙う。

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2014年10月23日のニュース