【札幌記念】ルルーシュ天に届け11秒7!ブリザードの馬具ぴったり

[ 2014年8月22日 05:30 ]

本馬場でスーパームーン(右)と併せて追ったルルーシュ

 サマー2000シリーズ第4戦「第50回札幌記念」の木曜追いが21日、札幌競馬場で行われた。現在39勝でリーディング首位と絶好調の藤沢和厩舎は、ルルーシュとスーパームーンの2頭出し。芝コースで併せ馬を行い、最終調整を終えた。ルルーシュは18日に死んだ厩舎の大先輩、タイキブリザードの天国からの後押しも味方に、久々のVを狙う。

【札幌記念】

 昨年末の有馬記念(16着)以来となるルルーシュは福永を背に、同じく札幌記念に出走するスーパームーンと芝コースで併せ馬。2馬身先行からスタート。直線で内に進路を取ると残り200メートルで馬体を併せ、2頭とも馬なりのまま併入。ブランクを感じさせない素軽い動きで6F84秒0~1F11秒7をマークした。

 福永は「調教では初めて乗ったけど凄く良かった。乗り込み十分と聞いているし大丈夫やろ」と合格点。札幌に駆け付けた藤沢和師は「有馬のレース中に右前のつなぎを骨折していた」と休養が長引いた理由を説明。それでも「見ての通り、順調に仕上がっている」と満足顔だ。

 ルルーシュの使用する鞍下パッド(鞍傷防止のためにゼッケン下に敷かれる馬具)は、18日に死んだ厩舎の大先輩タイキブリザードが使用していたもの。裏側には、同時期に手島厩務員が担当していたバブルガムフェローの名も。真ん中はパッドがくり抜かれ、背骨が当たっても痛がらないよう工夫がされている。

 馬装庫に眠っていたこのパッドを偶然見つけたのがルルーシュの渡辺厩務員。「ルルーシュも背骨が当たりやすい体形。これを置いたら、たまたまフィットした」という。「背中を使う走り=体全体を使う」走法のルルーシュには、ブリザード仕様のパッドがピッタリ。つまり97年安田記念を制した偉大な先輩と、“同じ背中”を持っているということだ。

 一昨年のアルゼンチン共和国杯以来勝ち星から見放されているが、舞台は【2・0・0・1】と好相性の札幌。6歳を迎えた今夏、天国からの後押しも味方に、再び輝きを取り戻す。

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