【札幌記念】ハープスター、洋芝をキレキレ 落鉄でも11秒1!

[ 2014年8月21日 05:30 ]

ラスト11秒1の好タイムをマークしたハープスター

 ハープスターとゴールシップの参戦でさながら凱旋門賞の“前哨戦”と化した「第50回札幌記念」の追い切りが20日、札幌、函館の両競馬場で行われた。札幌ではハープスターが、落鉄のアクシデントに見舞われながらも芝コースでラスト1F11秒1と切れ味鋭い末脚を見せて好仕上がりをアピールした。

【札幌記念】

 公開調教となったこの日、札幌競馬場には461人のファンが詰めかけた。熱い視線を一身に浴びているのはもちろん、ハープスター。馬場開場直後の午前5時半過ぎに姿を現すと、角馬場でじっくりと体をほぐしてから「雨でダートが悪くなっていたので」(松田博師)と芝コースへ。14日に続く2度目の洋芝試走だ。ウェーブゴールド(3歳500万)とスギノピクシー(3歳未勝利)を5馬身追走する形でスタートした。

 4コーナー過ぎから馬なりのまま徐々に差を詰めるも、ゴール100メートル手前でも差は3馬身。しかし、ここから性能の違いを見せつけた。鞍上が手綱をプッシュするとグイっと頭を下げ一瞬で加速、僚馬の内に切れ込んでフィニッシュ。結果的に1馬身遅れたが、ラスト1F11秒1と抜群の切れ味を見せた。

 「順調に来ている。動きはこんなものだろう。目標にする馬がいないと(集中力が続かず)止まってしまうから、追走する形にした。遅れたのは気にしていない。合格点」。松田博師は毅然(きぜん)と言い放った。

 好時計を叩き出したハープだったが、実はアクシデントが襲っていた。残り100メートル過ぎにオークスで蹄鉄が外れかかったのと同じ左前脚を落鉄していたのだ。「もともと、爪が薄いから」と師。だが、この日午後、あらためて異常がないことを確認し、陣営もひと安心。

 「今さらパターンは変えられないので、最後の脚を生かすスタイルでいく」と指揮官は今回も末脚勝負を宣言。今週から使用するCコースの直線は269・1メートルと短い。それでも、「コース形態がどうこう言われても、こなさない限り重賞は勝てない。結果がどうであれ、これなら応援したいと思ってもらえるものを見せてほしい」。秋の世界挑戦へ向け、師の自信はどこまでも揺るぎない。

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