【新潟新馬戦】怪物2歳ミッキーユニバース 3馬身差圧逃V!

[ 2014年8月18日 05:30 ]

ミッキーユニバース(右)が後続を引き離し快勝、北村宏は後ろを振り向く余裕を見せた

 クラシック級の大物が誕生した。17日の新潟5R新馬戦(芝1800メートル)で噂の2歳馬、ミッキーユニバース(牡=藤沢和、父ネオユニヴァース)が後続に3馬身差をつけて逃げ切った。09年小倉2歳S優勝ジュエルオブナイルの半弟という良血の圧逃劇。藤沢和厩舎は今年の2歳新馬戦を3戦3勝とした。

【レース結果】

 ミッキーユニバースの口取り(優勝記念撮影)を終えた北村宏が、検量室のVTRを見ながらしきりに首をひねっている。振り返ったシーンは直線。「周りに馬がいなくて、スイッチが入らないまま終わってしまった感じがする」。拍子抜けするような第一声。「他馬を前に行かせようと思ったが、何も行かずに押し出されて先頭に立った。物見していたし、冷静なままだった」と続けた。

 闘争心を一度もかき立てないまま、2着エバーハーモニーに3馬身差の圧逃劇。524キロの巨体が重馬場のターフで弾んだ。調教で右へモタれたため、右頬にだけ着けたチークピースの効果で真一文字にストライドを伸ばした。ゴール前では手綱を抑える余裕の初陣Vだ。「大きな馬格を感じさせない素軽さと柔らかさ。クラシックディスタンス(2000~2400メートル)が得意なんじゃないか」という、藤沢和師の見立て通りの走りだった。

 これで同厩舎は新馬戦3戦3勝。6月15日の東京新馬戦を後方から差し切ったアヴニールマルシェ(牡)は、父ディープインパクト譲りの切れ味で新潟2歳S(31日)に挑む。10日の札幌新馬戦を快勝したカービングパス(牝、父ハービンジャー)は、半兄コディーノを思い起こさせる機敏さを武器に、アスター賞(9月13日、新潟)に出走予定。「ミッキーユニバースの次走はオーナーと相談して決めたいが、札幌2歳S(9月6日)に向かうかもしれない」と同師は語った。

 4連勝が懸かる藤沢和厩舎の次なる新馬は、9月6日の新潟5R(芝1800メートル)を予定しているレッドルモンド(牡、父ゼンノロブロイ)。「新馬の連勝記録よりも、その後のほうが大切」と同師は言うが、スイッチが入らないまま圧逃した新馬戦は、ミッキーユニバースの底知れぬ可能性を伝えた。

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2014年8月18日のニュース