移籍問題自粛明け、村上兄弟ら5選手が31日復帰「感謝の勝利を」

[ 2014年7月31日 05:30 ]

記者の取材に答える村上義弘

 選手会を脱退し一般財団法人「SS11(イレブン)」への移籍を企図したとして出場自粛勧告を受けた23選手のうち、一律3カ月へと処分を軽減された18選手の先陣を切り、村上義弘(40)、村上博幸(35)、稲垣裕之(37)、成田和也(35)、渡辺一成(30)が31日、向日町競輪で復帰する。

 4月29日(共同通信社杯=伊東)以来の実戦。村上義は自らに語りかけるように話し始めた。「復帰が決まってからの1カ月強は、しっかりと練習できた。ただ3カ月のブランクを埋められるかどうかはスタートしてみないと分からない」

 当初の自粛期間は1年。気持ちをどう保てばいいか分からなかった。誰よりも競輪を愛する男が、競輪を見るのも嫌になった。このままではいけない。折れかけた心を立て直そうとしたときに自粛期間短縮の報が入った。そこからの集中力は、さすが村上義だった。周囲が驚くほどの過酷な練習。低下した体力を一気に回復させた。やれることはやった。表情がそう語っていた。「どんな時もファンは応援してくれた。それに応えるのが自分の義務」。走る喜びを、そして感謝を伝えたい。村上義は熱き走りで復帰戦を飾る。

 ▼成田和也 練習しかすることがなかった。3カ月練習したものを、どう出そうかという期待と、本当に出せるのかという不安が入り交じっている。

 ▼渡辺一成 練習は誰よりもしてきたつもり。レース勘だけ心配だが、いつも通りの運びで力を出し切りたい。

 ▼稲垣裕之 気持ちが切れそうな時もあったが、4人(同じ京都の自粛選手)が支えてくれた。村上義さんの集中力、気持ちの切り替え方には大いに学ばされた。

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2014年7月31日のニュース