【大井・東京ダービー】ハッピースプリント2冠達成!吉原“男泣き”

[ 2014年6月5日 05:30 ]

後続を引き離し東京ダービーを制したハッピースプリント(左)

 クラシック「第60回東京ダービー」が4日、大井競馬場で行われ、吉原寛人(30)騎乗、単勝1・1倍の断然人気を集めたハッピースプリントが後続に4馬身差の楽勝。ダート8戦無敗で南関東3歳馬の頂点に立った。重賞は6勝目。羽田盃との2冠達成は11年クラーベセクレタ以来、3年ぶり25度目となった。

 やはり強かった。4角3番手から絶好の手応えで直線を向いたハッピースプリント。あっという間に先頭に並びかける。吉原の手は、まだ動かない。残り200メートル。リズミカルに追い始めると力強く突き放した。懸命に追いかけようとする後続を4馬身突き放した。余裕の2冠達成だった。

 馬場をゆっくりと1周しウイニングラン。引き揚げてきた吉原の目から涙がこぼれた。感激のお立ち台。「自分でもびっくりするくらい涙って出ますね。感謝しています。夢のダービージョッキーになれました…」。最後の方は声にならなかった。願いがかなった喜びと、重責を果たしてホッとした気持ちがあふれた。「先を見据え、(今までより馬に)負担を掛けていった。抜群の手応えでしっかり伸びてくれた。うれしかった」。プレッシャーは相当だったが、驚くことに吉原は次のレースも頭に入れて追っていた。

 この日2Rで通算100勝。東京ダービーが102勝目となった森下淳平師(34)は12年プレティオラス以来、2年ぶり2度目の美酒。「勝たなくてはいけない馬。ゆっくりレースを見る余裕はなかったが、先が楽しみになる走りだった。涙?正直、今回はちょっと(出たかな)」。端正なマスクに笑顔が浮かんだ。

 次なるターゲットはG1ジャパンダートダービー(7月9日、大井)。01年トーシンブリザード以来、13年ぶりの南関東3歳3冠達成が完全に視界に入った。

 ◆ハッピースプリント 父アッミラーレ 母マーゴーン(母の父デイジュール)牡3歳 大井・森下淳平厩舎所属 馬主・辻牧場 生産者・北海道浦河町辻牧場 戦績10戦8勝(南関東4戦4勝) 総獲得賞金1億6250万円。

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