【日本ダービー】須貝師“リヴェールは美人だから男馬に影響が…”

[ 2014年5月26日 05:30 ]

牝馬・レッドリヴェール(左)でダービーに挑戦する須貝師

【須貝師に聞く】

 ――まずはダービー参戦の経緯を。

 「オーナーの希望が大きいです。オーナーのニーズに応え、目標と決めたレースに万全の状態で持っていくのが、厩舎の仕事ですから」

 ――牝馬の挑戦はウオッカ以来、7年ぶり。

 「近年は凱旋門賞でも牝馬がたくさん勝っている。斤量差もあるし、女の子でもチャンスがある馬はいるはず。ウオッカは大きい馬で、リヴェールはちっちゃい。そういった違いはあるけど、ウオッカにできて、リヴェールにできないことはないと思います」

 ――牡馬と戦うのは札幌2歳S以来。リヴェールは戸惑わないか?

 「むしろ、のほほんとしていいかも。リヴェールは美人だから、ほかの男馬の方に影響が出るんじゃないかな。馬っ気(発情)を出して能力を出し切れない馬が出てくるかも(笑い)」

 ――初の左回り、長距離輸送はどうか。

 「先週、先々週の日曜、火曜と計4回、左回りのCWコースに入れたけど、スムーズに手前を替えていたし、何の問題もない。輸送の影響は当日にならないと分からないが、体重が減りやすかった2歳時に比べ、心身ともに成長しているからね。東京に滞在することも少しは考えたが、今後も長距離輸送は経験するわけだから」

 ――福永騎手は初騎乗。ダービーをテン乗りで制したのは過去3回だけ。54年のゴールデンウエーブが最後だが……。

 「オーナーサイドの希望で、今後のことも考えて関西の騎手に、ということになった。確かに初騎乗だが、今までいろんなジョッキーで結果を出している馬。厩舎としては誰が乗っても結果を出せるようにしっかり仕上げるだけです」

 ――気は早いが、今後のプランは。

 「凱旋門賞に行く場合、ステップレースとして札幌記念が候補にありますが、直行の可能性もあります。レース後の馬体の回復に時間がかかる馬ですから。最終的にはオーナーの希望や馬の状態を見て決めることになります。凱旋門賞に行くためには、ここで恥ずかしいレースはできないと思っています」

 ――意気込みを。

 「クラシックは一生に一度しか出られない。特にダービーは“ダービーからダービーへ”という言葉があるように、一年の節目となるレース。誰もが一度は勝ちたいレースだし、リヴェールなら十分にチャンスがあると思っています」

 ◆須貝 尚介(すがい・なおすけ)1966年(昭41)6月3日、滋賀県生まれの47歳。父は元騎手で元調教師の須貝彦三氏。騎手として4163戦302勝。重賞は4勝。09年に厩舎開業。重賞17勝でうちG1は7勝。今年のドバイシーマクラシックをジャスタウェイで制し、海外G1初制覇を決めた。

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2014年5月26日のニュース