【尼崎・BRクラシック】レジェンド松井“圧逃”SG・12V!

[ 2014年3月24日 05:30 ]

優勝カップを掲げる松井繁

 レジェンド松井はやはり強かった!ボートレース尼崎で開催されていた今年のSG第1弾「第49回ボートレースクラシック」は23日の最終12Rで優勝戦を行い、1号艇で圧倒的な支持を集めた“王者”松井繁(44=大阪)が、楽なイン進入から池田の奇襲ツケマイに動じることなく“圧逃”。6年ぶり2度目の“総理杯V”を飾り、優勝賞金3500万円を獲得。SG通算Vを史上2位(現役1位)の「12」に伸ばした。

 徳増、鎌田の前づけが予想されたが、彼らは全く動きを見せなかった。楽なインスタイルでトップスタート。松井は隙なく1コーナーを回るだけだった。「太田君の伸びが良さそうな気がしたけど、自分がスタートを行ってまくられたら仕方ないという踏ん切りがあった。まくられないようにトップスタートにこだわりを持ってました」と振り返った。

 百戦錬磨の王者は池田の意表をつくツケマイにも動じない。「ペラを微調整したぐらいで特に何もしていない」と回り足は万全に近い仕上がりだったからだ。初日ドリーム3着の後、(1)(2)(2)(2)(2)で予選2位。計算通りに準優1号艇を手にして逃げ切り、得点率トップの白井が敗れて優勝戦の1号艇が転がり込んだ。

 これで“松井に流れが来た”という論調が多かったが、松井は笑いながら言った。「流れは来るものではなくて、自分で引き寄せるものだとボクは思いますね。こういうストーリーをつくろうと思って(尼崎に)入って狙い通りになったし、満足感がいっぱいです」と終始笑みが絶えなかった。

 デビュー当初に数多く斡旋してもらったことで、尼崎には思い入れが強い。「尼崎でSGがある。それだけで気合が入りますね」と、あらためて“尼崎愛”を口にした。この優勝戦では松井を師匠と仰ぐ鎌田が2着に食い込む健闘を見せた。その鎌田を「最後まで諦めずに仕事をしたから、こういう結果がついてきた」と称えた。そして「このことは身近な選手に伝えていきたいですね」とも続けた。

 早くも賞金ランクはトップ。しかし、王者は「まだ3月。自分でも盛り上がってない。去年、オーシャンカップを勝った後にも言ったけど、2節ぐらいはFを切らないように、ゆっくり走りたいですね」とSG優勝の余韻を楽しんでいるようだった。

 ◆松井 繁(まつい・しげる)1969年(昭44)11月11日、大阪府生まれの44歳。64期として89年5月、住之江でデビュー。同期は鈴木茂正、中里英夫、服部幸男ら。90年、芦屋新鋭リーグで初優勝。96年、児島ボートレースオールスターでSG初優勝。通算成績5545戦1883勝。優勝113回(うちG1優勝50回)。1メートル68、50キロ。血液型O。

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