松尾 第26代やまとチャンプ!目標は「兄とGP」

[ 2014年3月21日 05:30 ]

優勝した松尾(中央)、2位の伏島(左)、3位の羽野

 ボートレースの「第114期選手養成訓練学校卒業記念競走」の優勝戦が20日、福岡県柳川市のやまと学校で行われた。在校勝率1位の松尾拓(ひろむ、25=三重)がインから逃げ切り、やまと26代目チャンプに輝いた。三重からは05年の新田雄史以来2人目。114期の最終卒業者数は男子21人、女子6人。既に全員、斡旋が決まっており、5月から各地のレース場で続々とデビューする。

 卒業チャンプは冷静だった。リーグ戦勝率上位から割り当てられ、1号艇の松尾は1コース。Sで半艇身遅れたが、スリットから伸び返す。そして1M先に回って決着。きっちりとラストを飾ってみせた。

 「緊張していたが気持ちを切り替えて臨んだ。Sで起こした瞬間、2号艇(松井)が見えたが伸び返した。1Mも外の気配はなかった。ただ、最後の周回は緊張した。100点のレースができたかな。やまとチャンプが入学前からの目標だったのでうれしい」と笑顔で振り返った松尾。兄・充も112期デビューのボートレーサー。「先にレーサーになっているから(兄の方が)プレッシャーになると思う。兄とグランプリで走ることが目標」と目を輝かせた。

 「112期、113期も指導したが、1年間に渡って指導したのは、この期が初めて」と言う元レーサーの荘林幸輝実技教官は、「上下の実力差があまりない。確実にレベルアップしていると思う。中でも松尾、松井と三重の2人はセンスがいい。いいライバルとして刺激し合ってほしい」と評価し、目を細めた。松尾のデビュー戦は5月15~20日の津。地元で、その成長した姿をお披露目する。

 ◆松尾 拓(まつお・ひろむ)1988年(昭63)9月3日、三重県生まれの25歳。兄・充(112期)もボートレーサー。伊勢工業高卒業後、やまと学校へ。リーグ戦通算勝率8・24は1位。家族は父、母、兄。1メートル68、50キロ。血液型B。

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2014年3月21日のニュース