【中山牝馬S】フーラブライド快勝!芝転向で昨秋から5戦4勝

[ 2014年3月17日 05:30 ]

フーラブライド(左)が中山牝馬Sを制した。右は2着同着・キャトルフィーユ、中央は同・ケイアイエレガント

 中山牝馬Sは1番人気フーラブライドが外から差し切り、重賞2勝目を挙げた。

【レース結果】

 芝ならどんなコースでも止まらない。フーラブライドを送り出した木原師はウイナーズサークルで、昨秋から繰り返してきた言葉をもう一度口にした。「芝に転向して大正解だった」。傍らで酒井が「これから先もまだまだ楽しみがありますよ」と続けた。

 競馬史に残る激変ホースかもしれない。昨夏までダートの下級条件で惜敗の山を築いたのがうそのようだ。芝に替わった途端、3連勝で愛知杯制覇。牡馬相手の日経新春杯(3着)を経て挑んだ初の中山コースでも凄まじい切れを発揮した。中団で折り合い、4角から外へ持ち出すと、粘るケイアイエレガントを力任せに1馬身1/4突き放してVゴール。「直線半ばで内にモタれたのに坂上で素晴らしい反応を見せた」。昨秋2着に敗れたスプリンターズS(ハクサンムーン)を含め、中山重賞8度目の参戦でタイトルをつかんだ酒井は驚きまじりに語った。

 ダート巧者のゴールドアリュール産駒。「血統もそうだが、現実にダート(通算20戦)で掲示板を外したのは2回だけ。なかなか芝に切り替えられなかった」。木原師は明かした。初勝利もデビュー13戦目(ダート)と遅れた。モタつき気味の牝馬に転機をもたらしたのは同厩舎の半弟エーティータラント。ダートから芝に転じて500万を突破した。「姉も芝を試してみるか」。何の気なしに使った昨年9月の芝500万戦を9番人気で快勝。そこからシンデレラストーリーが始まった。

 「年を重ねて、たくましくなり、馬体の中から膨らんでいるような感じ。牡馬のような雰囲気だもの」と木原師。次走はヴィクトリアマイル(5月18日、東京)が有力。「東京の長い直線での追い比べに懸けたい。芝なら…」。馬名は「フラダンスをする新婦」の意味。G1舞台でも華麗に踊ってみせる。師は確信に満ちた口調で締めくくった。

 ◆フーラブライド 父ゴールドアリュール 母ヒカルカリーナ(母の父メジロマックイーン)牝5歳 栗東・木原厩舎所属 馬主・吉田和子氏 生産者・北海道登別市青藍牧場 戦績28戦6勝 総獲得賞金1億3729万9000円。

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2014年3月17日のニュース