【共同通信杯】関東の筆頭格イスラボニータ 3頭併せで突き抜けた!

[ 2014年2月14日 05:30 ]

イスラボニータ(右)は3頭併せで追い切り、抜群の末脚を披露した

 東のダービー候補に不安なし。「第48回共同通信杯」の木曜追いが13日、美浦トレセンで行われ、イスラボニータが迫力満点の走りを披露。休み明けでも成長力を示す仕上がりで、昨年の東京スポーツ杯2歳Sに続く重賞制覇へ王手をかけた。

【共同通信杯】

 イスラボニータのゴールの先には何が見えるか。弾むような脚取りで抜け出してくる勇姿に調教スタンドから双眼鏡を向けた栗田博師。少しだけ口元を緩めると、慎重に言葉を選びながらこう言った。「休み明けとしては及第点といったところだな。ピークに仕上げるのは6月1日。そこまで徐々に体調を上げていけるかが全てだ」。3歳始動戦は6月1日にゲートインする日本ダービーへの第一関門。「3カ月ぶりでどんなレースができるのか。大目標に向かって(着順よりも)内容重視で臨みたい」と続けた。

 ダービー候補にふさわしい最終追い切りだ。周囲に雪が残るWコースにブレのない蹄跡を刻んでいく。2馬身先行したシャイニープリンス(4歳オープン)、3馬身後方につけたリルバイリル(6歳1000万)が横一線で迎えた直線。2頭の間を造作もなく突き抜けた。懸命に追いすがるシャイニープリンスに馬なりで1馬身の先着。「実戦を想定した追い切りだが、反応もまあ及第点だな。それよりも放牧を挟んで馬体に幅が出てきたのが大きい。成長がなければ春に夢がつなげないから」。同師は張りに満ちたトモ(後肢)に頼もしげな視線を送った。

 予報では今週末にかけて天候が悪化。始動戦は道悪の可能性もあるが、「ダービー当日が良馬場になる保証はどこにもない。きれいな跳びでどう対処できるか」(同師)と、6月1日だけを見据える。

 2歳時にはいちょうSに続き東京スポーツ杯2歳Sを3番手から抜け出して快勝。「フジノフウウンで3着、グランパズドリームで2着まで来たダービーをこの馬に託してみたい。70歳定年まであと5年、数少ないチャンスだと思う」。レース後、師はこう語った。確かな成長とスケールを示した追い切りゴールの先には栄光への道が続いている。

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2014年2月14日のニュース