倉兼 韓国200勝達成に注目

[ 2014年1月31日 05:30 ]

倉兼育康騎手

 【地方競馬です!!】28日に川崎で行われた「佐々木竹見C」。佐々木竹見元騎手は日本最多の通算7153勝を挙げ、地方競馬の第一人者としてけん引した。一方で、韓国競馬界に日本人騎手が進む道を切り開いたのが倉兼育康騎手(38=高知・松下)。3月末まで、2度目の韓国騎乗中だ。

 07年に韓国が外国人騎手の短期免許での受け入れを始めたとき、これもいい経験と真っ先に手を上げた。日本とは異なる環境。調教方法からして全く違った。当時の韓国の調教は「どれだけ馬場に入っていたか」が大事な事とされていた。「長時間馬場にいればよし」とされていたところに、日本式の「ダク→キャンター→追い切り」というスタイルを持ち込んだ。馬場入りは15分ほど。「倉兼は15分しか馬に乗らない」と皮肉交じりに笑われたこともあった。それでも納得するまで話し合い、勝利という結果を出して自らのスタイルを浸透させた。

 韓国のある調教師が「日本人はタフで癖のある馬も乗りこなす」と言っていた。パドックでは地元ファンから「ファイティン!いく!」と大きな声援。国境を超え、人気騎手としての地位を確立した。倉兼の遠征後、内田利雄や西村栄喜ら多くの騎手が韓国へ渡った。今では武者修行先の選択肢の一つとして定着している。

 倉兼は30日現在で韓国通算188勝。期間中に節目の200勝を達成するか注目される。 (秋田 麻由子)

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2014年1月31日のニュース