ロードカナロアが年度代表馬に輝く シャトル以来の短距離馬受賞

[ 2014年1月8日 05:30 ]

昨年、香港スプリントを連覇したロードカナロアが年度代表馬に選出された

 ホース・オブ・ザ・イヤーを決める2013年度JRA賞受賞馬選考委員会(報道機関の代表8人で構成)が7日、東京都港区のJRA六本木事務所で行われ、昨年G1・4勝を挙げたロードカナロアが年度代表馬に選出された。短距離のG1ホースが同タイトルに輝いたのは98年度のタイキシャトル以来15年ぶり2頭目。授賞式は27日に都内のホテルで行われる。

 第二の馬生をスタートさせる歴史的スプリンターに何よりの勲章だ。スプリントG1・2つに加えてマイルの安田記念、さらに香港スプリントで2連覇の偉業を達成したロードカナロアが、短距離馬としては98年タイキシャトル以来となる史上2頭目の年度代表馬に選ばれた。この他に最優秀短距離馬のタイトルも併せて獲得。安田師は感無量の面持ちで口を開いた。

 「有馬記念でオルフェーヴルが凄いパフォーマンスをしたので少し不安はありました。短距離馬は長い距離に比べ、分が悪い面がありますからね。去年は安田記念も勝てましたし、あの馬の功績に大きなプレゼントをもらった感じです」

 一昨年秋からの勢いそのままに、充実の一年を過ごした。年明け初戦の阪急杯を危なげなく制すと、春の大目標としていた高松宮記念も完勝。そして安田記念ではショウナンマイティの追い上げを首差振り切り、スプリント界のみならず、マイル界をも制圧してみせた。「思い出のレースは安田記念です。距離がどこまでいけるのかなと思っていたけど、あらためて計り知れない底力を見せてくれましたからね」

 秋はセントウルSこそ2着に敗れたが、スプリンターズSで連覇達成。そしてラストランの香港スプリントは5馬身差の歴史的圧勝で有終の美を飾った。6戦5勝、うちG1・4勝。まさにケチのつけようがない現役ラストイヤーだった。

 ロードカナロアは13日、京都競馬場での引退式でファンに最後の雄姿を見せ、けい養先の北海道・社台スタリオンステーションへと向かう。

 「今は子供が活躍してくれることが一番の希望。その馬が安田厩舎なら何よりですが、どこの厩舎でも走ってくれればいいです」。指揮官は種牡馬としての活躍を願う。その競走成績はもちろん、サンデーサイレンスの血が入っていないだけに、優秀な繁殖牝馬が集まることは必至だ。産駒デビューは2017年の夏。父のスピードと勝負根性を受け継いだ子供たちの活躍が待ち遠しい。

 ▽選考方法 年度代表馬と各部門賞は競馬記者クラブ11団体に所属する記者(クラブ歴3年以上、会友を含む)280人の投票で決定される。地方馬、外国馬も選考の対象となる。投票で3分の1以上に達した場合は、受賞馬に決定。3分の1に達しなかった場合は、選考委員会が受賞馬を審議するが、今年は全部門で3分の1以上の得票があったために同委員会の承認を得て決まった。

 ◆ロードカナロア 父キングカメハメハ 母レディブラッサム(母の父ストームキャット)牡6歳 ロードホースクラブ 栗東・安田 岩田 ケイアイファーム 6戦5勝(うち海外1戦1勝) 4億5679万1900円(高松宮記念、安田記念、スプリンターズS、香港スプリント)

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