【朝日杯FS】九州産馬キュウコー、中山で歓喜の汽笛を

[ 2013年12月13日 05:30 ]

 【G1ドキュメント=12日】重賞ウイナーが牝馬ベルカントだけ。混戦模様の朝日杯FSだ。昨年も7番人気ロゴタイプが王者に輝くなど波乱含み。穴馬探しに奔走した細原は九州産No・1のテイエムキュウコーに熱視線。ひまわり賞(小倉芝1200メートル・やや重)の勝ち時計1分8秒8は、ホウライアキコの小倉2歳S(同・重)と同タイム。人気が予想されるアトムがホウライとデイリー杯2歳Sで首差の接戦を演じたとあれば、キュウコーも時計的に一発があっていい。五十嵐師を直撃した。

 「前走(京王杯2歳S12着)は休養明けでイレ込みが激しく、出遅れて自分の競馬ができなかった。レースを使うごとに体に幅が出て肉付きが良くなってる」

 最終追いは三浦を背にCWコース馬なりで6F84秒4。前進気勢の旺盛な走りでラストは14秒2と脚色が鈍ったが気配は悪くない。この中間は距離延長にも対応できるようトラックコース中心のメニューに切り替えてスタミナを強化した。その効果は調教後の息遣いにも表れ、トレーナーも「マイルまでならこなせる」と太鼓判を押す。担当する高畠助手も馬体の成長ぶりに目を丸くする。

 「プラス体重は成長分。以前は腹回りが細かったが、どっしりとしてきた。緩かったトモもしっかりとして走りが力強くなった。相手は強いが見せ場はつくってくれるはず」

 伏兵中の伏兵だが、秘めた能力は急行ならぬ超特急!?84年のグレード制導入後、平地G1に九州産馬は28頭が挑戦。

 84年阪神3歳Sのヨシノアンズ(5着)が最高着順だ。九州産馬悲願のG1制覇へ…磨きがかかったキュウコー列車が中山で歓喜の汽笛を鳴らす。

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2013年12月13日のニュース