【マイルCS】池江氏 武豊の金字塔に「常識では考えられない数字」

[ 2013年11月18日 05:30 ]

05年ディープインパクトで菊花賞を制した武豊(中)と池江泰郎氏(右)

 武豊(44)が金字塔を打ち立てたマイルCS。かつて武をここ一番で何度も起用し、栄冠をつかみ続けた池江泰郎元調教師(72=スポニチ本紙評論家)はG1・100勝の偉業を称えた。快挙の立役者トーセンラーは、中長距離路線で手にできなかったG1タイトルを初めてのマイル戦で、見事につかみ獲ってみせた。

【レース結果】

 調教師としてメジロマックイーンやトゥザヴィクトリー、ステイゴールドなど数多くの名馬を育て上げ、武豊とのコンビでG1・16勝(JRA12勝、地方3勝、海外1勝)を挙げた池江泰郎氏。メモリアルVのパートナーとなったトーセンラーは自身が手掛け、武豊に手綱を任せたディープインパクトの産駒だ。そんなつながりもあって、このマイルCS制覇は池江氏にとっても特別な思いがあった。

 「豊君とディープインパクトの間には、目に見えない縁があるのでしょうね。トーセンラーの3歳時、豊君は、この馬が最もディープインパクトに似ていると言っていたんです。それ以来、私はトーセンラーのレースを注目して見てきました。全身を使った迫力のあるフォームは、確かに似ています。特に、このマイルCSのレースぶりは素晴らしかった」

 区切りの白星が、最もディープインパクトに似た馬だったとは。しなやかな四肢の運び。グッと前に首を突き出す、猛獣のようなアクション。最後はディープばりに“飛んだ”のかもしれない。

 池江氏は、G1・100勝とは?との問いに、こう答えた。「常識では考えられない数字。驚くばかりです。昔から言われているように、豊君は記録の上に、また新たな記録をつくっていく。振り向けば豊君の記録がある。これからもいろいろな記録をつくっていくのでしょうね」

 調教師と騎手という立場で何度もタッグを組み、武豊の凄さを肌で知る元トレーナー。賛辞の言葉を惜しむことはなかった。

 【武豊G1・100勝に祝福の声】

 ▼武幸四郎 (メイショウマンボで今年G1・3勝の)俺の運気が乗り移ってるね(笑い)。こんな記録は今までもないし、これからもないでしょう。

 ▼蛯名正義 年間100勝するのも大変なのにたいしたもの。

 ▼内田博幸 絵になる男です。あの人の背中を追って、少しでも近づきたいと思って頑張ってきた。JRA代表としてメディアに積極的に対応し、先陣を切って競馬界の発展を支えてきた人。本当に凄い記録です。

 ▼田中勝春 さすがですね。マイルCSも見ていて、うなった。100勝して当然。本当におめでとうございます。

 ▼ミルコ・デムーロ ユタカはスーパースター。そしてテンサイ(天才)!スランプの時期があったことも、今年、それを脱したことも知っています。尊敬しています。

 ▼村上義弘 凄いですね。僕は年末のKEIRINグランプリ、豊さんは有馬記念。お互いに頑張ろうと最近、話したばかりです。(競輪選手で昨年のKEIRINグランプリ覇者。競輪ファンである武豊と親交が深い) 

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