現役最高齢15歳ビーファイター 最後の雄姿をその目に焼き付けろ

[ 2013年11月15日 05:30 ]

17日、金沢で引退レースを行う現役最高齢馬ビーファイター(提供・金沢競馬場)

 【地方競馬です!!】ダート界の頂上決戦・JBCが終わると寂しい気分になる。初めて訪れた金沢競馬場の海が見えるパドック、遠くに山を臨むコース、そしておいしい寿司が恋しい。そんな“JBCボケ”を引きずった頭に飛び込んできた知らせが、現役最高齢馬・ビーファイター(セン15=金沢・鈴木長)の引退。金沢で17日、最後のレースに臨む(記録の残る62年以降で最高齢出走記録は07年オースミレパードの16歳)。

 前走はJBCデーの4日1R。10着に敗れたが、開門前から長蛇の列を作った観客を前に、立派に祭りのトップバッターを務めた。人間でいうと50歳を過ぎた頃。「筋肉が落ちてはいるが、利口で、それをカバーしながら自分の体調に合った走りをする。調教で人を振り落としたり負けん気も強い。恵まれたとはいえ15歳になって2勝は凄い」と鈴木師。体力とスピードの限界を問われる厳しい世界で北海道、JRA、川崎、佐賀、金沢と渡り、踏ん張ってきた。

 最後の119戦目は自らの名を冠した「ビーファイター引退記念」。強敵は新興勢力の3歳馬だ。「これだけ貢献してくれた馬。余生を故郷(門別・富川牧場)で過ごせることになって、思い切って引退を決断した。前走後も順調。中団からしまいどれだけ伸びるか、自分のレースをしたい」と同師。ゴールを駆け抜ける最後の瞬間まで、ひたむきに競走馬であり続ける。(秋田 麻由子)

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2013年11月15日のニュース