フェノーメノ 左前繋靱帯炎で年内休養、症状軽度も治療に専念

[ 2013年10月10日 06:00 ]

 今春の天皇賞を制したフェノーメノ(牡4=戸田)が左前繋靱帯(けいじんたい)炎を発症し、年内いっぱい休養することになった。9日、戸田師が明らかにしたもので、同日午後には美浦トレセン近郊のムラセファームに移動。来春の復帰に向けて治療に専念する。

 春秋盾連覇を目指した東のトップホースに異常が判明したのは1日午後。左前肢に炎症が見られたため、馬場入りを控えて経過を観察してきたが、エックス線検査で繋靱帯炎と診断された。同師によれば症状は軽度。秋初戦に予定した天皇賞を回避しジャパンC、有馬記念に直行する選択肢もあったが、所有するサンデーレーシングと協議のうえで秋全休を決めた。6月の宝塚記念4着後、ノーザンファーム(北海道苫小牧)での放牧を挟んで8月30日に美浦帰厩。本格的な追い切りに入る直前のアクシデントとなった。また、これで今春のG1を制した関東馬アユサン(桜花賞)、ロゴタイプ(皐月賞)、マイネルホウオウ(NHKマイルC)と4頭すべてが故障で戦線を離脱してしまった。

 ▼戸田師 繋靱帯炎を起こしたのは春の疲れが取りきれなかったからだろう。ジャパンC、有馬記念に間に合わせることができる程度の軽い症状だが、まだ4歳だから無理はさせられない。仕切り直して来年にはいいパフォーマンスを見せたい。

 ◆繋靱帯炎 馬の下肢部分(球節)の骨をつなぐ靱帯に起きる炎症。負担のかかる前脚に発症するケースが多い。患部は熱を持ったり、腫れるのが特徴。「競走馬の職業病」と呼ばれるほど多くのG1馬が発症している。治療としては消炎剤投与や冷水、装蹄療法が一般的。

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2013年10月10日のニュース