【セントライト記念】ヒラボクディープ 得意レースの正義と勝つ!

[ 2013年9月11日 06:00 ]

菊制覇へ向けて負けられないヒラボクディープ

 今週は3日間開催。16日(月・祝)の中山では菊花賞トライアル「セントライト記念」(3着まで優先出走権)。4月のG2・青葉賞を制したヒラボクディープが始動する。競馬の祭典・ダービー(13着)では精神的な若さを露呈したが、ひと夏越して心身ともに成長。2月の水仙賞を制した中山芝2200メートル、さらに状態も万全。このレースに強い蛯名正義(44)を背に菊花賞へと突き進む。

【セントライト記念】

 屈辱のダービー13着から3カ月余。ヒラボクディープがラスト1冠を見据えて始動する。青葉賞(1着)では鞍上・蛯名が後続を確認する余裕を見せ、前を行くアポロソニックをねじ伏せた底力の持ち主。中団待機で流れ込むのがやっとだったダービーは、真の姿ではない。

 国枝師は冷静に春シーズンを回顧する。「春はテンションが高く、やんちゃな面も残っていた。ダービーの頃は精神的に煮詰まっていた。何とか大舞台にこぎつけたが、ギリギリだったかもしれない」

 青葉賞の最終追いでは鞍上を振り落として放馬のアクシデント。ダービーの最終追いでも尻っ跳ねするなど若さを見せていた。メンタル面での完成度の違いが大一番で出た形だ。

 春にフル稼働した分、夏のリフレッシュ効果は絶大だった。指揮官は「気持ちが穏やかになったし、心身ともに少しずつ成長している。体つきは少し大人びたかな」。8月10日に美浦に帰厩してから、追い切りは既に7本。4日の1週前追いもWコースで6F80秒9~1F12秒9と、長めからしっかり。師も「上々の動き」と認め、臨戦態勢は万全だ。

 もちろん、大目標は菊花賞。父ディープインパクト+母の父ストームキャットの同配合のライバル、キズナは凱旋門賞に参戦。皐月賞馬ロゴタイプは古馬中距離路線へ。ビッグチャンスなのだ。「菊花賞は混戦?確かにそう。中山2200メートルは水仙賞で勝っているし、距離に問題はない。菊花賞に向け、いいスタートを切りたい」と師。現在、賞金は3500万円。菊花賞出走はOKだが、単なる前哨戦という思いはさらさらない。「勝利」の2文字あるのみだ。着実に成長した姿を誇示すれば、自然と結果はついてくる。

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2013年9月11日のニュース