【キーンランドC】フォーエバーマーク逃げ切った!矢野英師重賞初V

[ 2013年8月26日 06:00 ]

キーンランドCを逃げ切り重賞初Vのフォーエバーマーク

 函館で行われた「第8回キーンランドC」はフォーエバーマークが快勝しサマースプリントシリーズ首位に。北で東で、牝馬が牡馬を一蹴した。

【レース結果】

 函館のウイナーズサークルが盆と正月を一緒に迎えたようなお祭り騒ぎになった。優勝レイがかけられたフォーエバーマークの背中を矢野英師がポンポンと叩いて、腹の底から「ヨッシャー」の絶叫。青山洋一オーナーが重賞初Vの同師に感極まって抱きついてくる。スタンドからどんなに大声を張り上げても、最後の1完歩で後続馬に奪われたタイトルを…ついに手にした。「重賞の表彰式なんだからジャケット着ないと」。09年、開業同期の須貝師から背広を借りて待望の表彰台に立った同師の周りに笑いの輪ができた。

 最内枠から執念の逃げ。降雨でやや重の舞台になっても2F目から11秒0~11秒8のハイラップを刻む。4連勝中の1番人気ストレイトガールが外から強襲しても、首差こらえた。「道中はずっと後続が気になっていたけど、1枠なので逃げることしか考えていなかった」。村田にとっては09年のカペラS以来4年ぶり6度目の重賞V。「先週(札幌記念5着のロゴタイプ)もそうだけど、いい馬に乗せてもらっているのに結果を出せず申し訳ない思いしかなかった」と続けた。

 「体調、馬場、展開…全てがうまくいった。天恵は我にありです。特別な日になった」。矢野英師にとっては延べ34頭目の重賞挑戦。フォーエバーマークは10度目の挑戦だった。2着はもう1頭のオープン馬イチオクノホシを含めて3回。「惜しいところまでくるのに」。流れを変えるためこの日、革靴を新調して函館競馬場のパドックに行くと、異変が待っていた。馬主の姿が見えない。青山洋一オーナーが搭乗した羽田→函館の日航機がエンジントラブルで1時間半遅れの到着。発走直前に競馬場に駆けつけた。「おかげで馬券を買う時間がなかった!」。オーナーがこぼすと、ウイナーズサークルが再び笑いに包まれた。

 ◆フォーエバーマーク 父ファルブラヴ 母リトミックダンス(母の父ダンスインザダーク)牝5歳 美浦・矢野英厩舎所属 馬主・青山洋一氏 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績21戦6勝 総獲得賞金1億5512万4000円。

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