【函館記念】トウケイヘイロー 破格1F12秒5!鞍上「凄い反応」

[ 2013年7月11日 06:00 ]

トウケイヘイローは調教パートナーの荻野要を背にウッドコース快走

 サマー2000シリーズ第2戦「第49回函館記念」(14日)の追い切りが10日、行われた。前走・鳴尾記念を快勝したトウケイヘイローが単走で抜群の動き。栗東から6日に函館入りし、初めての環境にもすぐ対応。上昇一途の4歳馬が夏の王者を見据えて盤石の態勢を敷いた。

【函館記念】

 トウケイヘイローが目下の充実ぶりを見せつけた。未明の雨でたっぷり水分を含んでいる函館Wコース。しかし、今夏最大の上がり馬には南西6~7メートルの強雨もぬかるむウッドチップも関係ない。荻野要(レースは武豊)がしっかり制御しながらも、豪快なストライドでグングン進む。わずかに手綱が動き、ラスト1F12秒5を楽々と計時。馬場を考えれば、破格の時計だ。

 荻野要は「ちょっと、仕掛けただけでビュンですもん。凄い反応。めちゃくちゃ、いい動きだった」と興奮気味。動きを見守った清水久師は「動きを見て、あらためて安心した。函館に来ても、いつもと変わりない」と頬を緩めた。

 安田記念が無念の除外となり、切り替えた鳴尾記念を快勝。初の2000メートルをクリアしたことで「サマー2000シリーズ」を夏の目標に据えた。短期放牧を挟み、先週末の6日に栗東から函館に到着。10度以上の気温差も長旅の疲れもどこ吹く風だ。「いろんな競馬場で結果を残している馬だから、輸送は心配してなかった。パワーがある馬だから洋芝も大丈夫。力をつけているんでしょう。骨折明け(武庫川S1着)後は崩れず走っている」と指揮官は4歳を迎え、重賞2勝の快進撃に目を細めた。

 鳴尾記念で負かした3着ダノンバラードは宝塚記念2着、同4着エアソミュールは巴賞優勝。対戦相手の力比較からも重賞連覇の期待が膨らむのは当然だ。しかも、前走で鮮やかな手腕を誇示した名手・武豊が週末には函館に駆けつける。「前走は間違いなくジョッキー(武豊)の手腕でしょう。4コーナーのタメ方なんかは神懸かりだった。軽ハンデ馬との差はともかく(トップハンデ)57・5キロは、この馬自身は泣くタイプではない。次は札幌記念を考えているので、その前にまずここを」と指揮官は闘志を燃やした。眼前の函館記念をクリアできれば、5週後の同舞台で行われる札幌記念も有利に運べる。

 名手のサポートも得たトウケイヘイローの快進撃は、北の地でも止まりそうにない。

続きを表示

2013年7月11日のニュース