【安田記念】イレ込み解消の“秘密兵器”馬の耳にモーツァルト

[ 2013年5月29日 06:00 ]

 【G1ドキュメント=28日】岡崎はダイワマッジョーレに苦い思い出がある。昨年10月21日の甲斐路S。パドックで激しくイレ込む姿を見て、WIN5の買い目から投票直前に削除。ところがマッジョーレは楽勝。それ以外のレースはすべて的中したものの“WIN4”で涙をのんだ。あれから7カ月あまり。“本当にイレ込みだったのか、気合が乗っていただけかも…”。そんなことを考えながら、安田記念の有力馬へと成長したマッジョーレを取材するため矢作厩舎へ。担当の甲斐助手に聞いた。

 「あの時の“イレ込み”はひどかったね。パドックでもオレを襲おうとしていたぐらいだから。輸送をするとイレ込む癖があるみたいでね。うん、でも最近は随分マシになってきたよ」。気性面の成長が素質開花の要因かと思いきや、その裏には秘密兵器があった。

 「あのレース以降、競馬場に着いてから馬房の前でモーツァルトを流すようにしたんだ。前日輸送の時は一晩中流してるよ。マッジョーレも聞き入ってるって感じじゃないけど、落ち着いてる気がするね」

 なぜモーツァルト?「モーツァルトって嫌みがないでしょ。個人的にはベートーベンも好きだけど、レースに行く前に聞かせるとピリピリするかと思って…」。なるほど、レース前にジャジャジャジャーン(運命)はないわ、確かに。笑いをこらえながら、G1獲りの意気込みを聞く。

 「うちの厩舎にも強力なライバルがいるけど、マッジョーレもいいよ。勝ったらまた取材に来てな」。◎グランプリボス、○ダイワマッジョーレの岡崎は、この1点で勝負の気持ちがつのっていくばかりだ。

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2013年5月29日のニュース