【AJC杯】トランスワープ再進撃 8歳まだまだ元気12秒5!

[ 2013年1月17日 06:00 ]

トランスワープは軽く仕掛けて上々の末脚を見せた

 3日間開催明けの今週は、重賞出走馬のほとんどが木曜追いを選択。日曜中山メーン「アメリカジョッキークラブC」組は16日、美浦で2頭が追い切ったのみだった。昨夏に大活躍したトランスワープは充電放牧を挟んで仕切り直しの一戦。Wコースで躍動感のある動きを披露した。

【AJC杯】

 積雪が残り、冷え切った美浦トレセン。肌を刺す寒風を切り裂き、トランスワープが躍動した。主戦・大野が手綱を取ってWコース。向正面から軽快な脚取りでピッチを上げた。コーナーもスムーズにクリアして直線へ。鞍上が軽く気合をつけると、馬体をグッと沈ませて加速。終始馬なりだったが5F67秒6、ラスト1F12秒5をマークし、スピード感あふれる走りで駆け抜けた。

 「先週もある程度やっており、直前の調教としては十分。道中の反応も良かった。中間、しっかり乗り込んで、久々でも太め感はない。追い切り後の息の入りも問題ない」。普段から調教をつける大野。日々の変化も熟知するだけに、言葉には説得力がある。G1初挑戦だった前走の天皇賞・秋は17着に大敗したが、「道中で力み、右にモタれる面も見せた。夏場ずっと使ってきたので、見えない疲れがあったかもしれない」と振り返った。

 「馬の行く気に任せたので時計は気にしていない。先週は少し物足りなさも感じたが、ある程度のレベルには持ってくることができた」と評したのは萩原師。慎重な姿勢だが「左回りに比べて右回りの方がモタれる心配が少ない。今度はスムーズな競馬ができると思う」と、東京から中山への舞台替わりを歓迎する。

 昨夏は函館記念→新潟記念を連勝しサマー2000シリーズ王者に。夏馬のイメージが定着したが、大野は「本質的には暑い時季より冬場の方がいい。夏よりも今の方が馬は元気」。1年前は1000万クラス。年間4勝を挙げ、重賞ウイナーの仲間入りを果たしたが、1月の中山で平場の1000万下を勝ったのが快進撃の始まりだった。7歳で開花した遅咲きは、8歳を迎えた今年も気力充実。真冬の中山は再進撃を告げるに、ふさわしい舞台だ。

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2013年1月17日のニュース