【シンザン記念】エーシン祭り、トップ締めた!迷わず逃げ切り首差V

[ 2013年1月7日 06:00 ]

浜中騎乗のエーシントップ(左)がシンザン記念を逃げ切る。2着は差したヘミングウェイ(左から2頭目)

 13年初となる3歳重賞「第47回シンザン記念」が6日、京都競馬場で行われた。1番人気のエーシントップが逃げ切って重賞2勝目をもぎとった。馬主の栄進堂はJRA史上最多タイとなる同一競馬場で1日5勝の荒稼ぎ。トップの海外遠征プランも飛び出して、京都はまさに“エーシン一色”の一日となった。

【レース結果】

 ハナを切る――。エーシントップの手綱を操る浜中に、もう迷いはなかった。絶好の2番枠、加えて仮サクを外したばかりのAコースで内ラチ沿いは絶好の馬場状態と条件がそろった。

 その気持ちが乗り移ったかのように好スタートを切って逃げ態勢に持ち込むと2F目からラップを11秒台に上げて後続をけん制。今度は隊列が決まったところでラップを12秒台に落として脚をためた。そして4コーナーから一気にペースを上げていった。最後の1Fこそ脚が上がって後続に迫られたがヘミングウェイを首差振り切ってVゴールに飛び込んだ。

 「折り合いがついてマイペースで行けた。後ろから迫られているのは分かっていたけど、最後は祈るような気持ちだった」と浜中はホッとした表情でレースを振り返った。

 2番人気に推された前走の朝日杯FS。逃げるのか、抑えるのか。出走表のコーナー通過順を示す2、5、2の数字が示すように中途半端なレースになったことが8着敗退の原因だった。消化不良のレースぶりには納得がいかない西園師が声を荒らげたほど。大人げなかったと頭をかいたトレーナー。この日は「自信を持って乗ったらいい。好きなように乗れ」と浜中の背中を叩いて送り出した。その期待に応えた思い切った騎乗ぶりでの勝利に、留飲を下げた表情をつくった。

 年明け初の3歳重賞を制したことでクラシックへの視界が広がったが、陣営は馬の適性を見抜いての海外遠征を見据えていた。

 「オーナーはイギリス遠征(6月、英G1セントジェームズパレスS=アスコット芝8F)のプランもあるようだから、これから(使うレースは)いろいろ考えることになる」

 こう西園師が語ったように、マイラーとしての適性を重視して春はNHKマイルC(5月5日、東京)が当面の目標となるもようだ。3歳マイル王となっての英国遠征―夢のある馬がまた1頭、ターフに現れた。

 ◆エーシントップ 父テイルオブザキャット 母エコロジー(母の父アンブライドルズソング)牡3歳 栗東・西園厩舎所属 馬主・栄進堂 生産者・米ランダルファミリートラスト 戦績5戦4勝 総獲得賞金9639万3000円。

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