ナリタトップロードの渡辺騎手が引退 調教師へ「勉強専念」

[ 2012年12月11日 06:00 ]

99年ナリタトップロードで菊花賞を制した渡辺。調教師を目指すためムチを置くことになった

 99年ナリタトップロードで菊花賞を制した渡辺薫彦騎手(37=栗東・沖)が引退することになった。今週15、16日の阪神競馬がラスト騎乗となる。

 引退を決意したのは調教師を目指す夢の実現のため。さらにJRAの厩舎制度改革(厩舎スタッフ12人制)を受けての決断だった。

 「悩みに悩みました。今年、生まれた子供が物心つくまではジョッキーでいたい、とは思ったけど、家族にも納得してもらいました」と渡辺。

 調教師試験はハードルが高く「レースに乗りながら調教師試験の勉強をするのも可能だけど、ボクはひと区切りつけてから、と思って沖先生にも相談して決めました」と決意を述べた。現在も騎手として所属する沖厩舎だが、今後は同厩舎の「調教助手」となって来秋の調教師試験を受験する。

 騎手人生の思い出としてG1制覇を飾ったナリタトップロードの名を挙げて「菊花賞は最高の思い出です。ゴール直後にあったファンからのワタナベ・コールは忘れられません」とテイエムオペラオー、アドマイヤベガとの当時の3強対決を制した名勝負を回顧した。

 ◆渡辺 薫彦(わたなべ・くにひこ)1975年(昭50)4月5日、滋賀県出身の37歳。94年に騎手デビュー。重賞は99年菊花賞(ナリタトップロード)、01年ラジオたんぱ杯2歳S(メガスターダム)、10年フィリーズレビュー(サウンドバリアー)など計10勝を挙げている。JRA通算7247戦339勝(10日終了現在)。

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2012年12月11日のニュース