【エ女王杯】ヴィルシーナ G1・4連続2着…内田「悔しい」

[ 2012年11月12日 06:00 ]

パドックで愛馬・ヴィルシーナを見届けた佐々木氏

 青毛の馬体に打ちつける雨が悲しい。悲願のタイトルを狙ったヴィルシーナはG1・4戦連続2着に敗れた。内田は「勝ちたかったけど…負けちゃった」。濡れた勝負服のまま、寂しそうに振り返った。

 好ダッシュから3、4番手付近を追走。シナリオ通りだった。「馬場が緩いので行き過ぎるとラストで止まる。だから出たなりで。内にこだわらず進めた」。誤算は3角過ぎだった。後方からエリンコートが上昇。圧倒的1番人気を背負っている以上、内田も動かざるを得なかった。手綱を押してペースアップしたが、手応えはひと息だった。

 「あそこで我慢できていれば違った。馬場は言い訳にならない。直線では食い下がってくれると思ったが」。レインボーダリアに食らいつき、150メートルも叩き合ったが、最後は力尽きた。ゴール前、首差屈した。「勝てる力を持っているのに、支持に応えられなかったことが悔しい」。鞍上は嘆いた。

 元プロ野球投手、「大魔神」こと佐々木主浩オーナー(44)は現地観戦で声援を送った。G1・4連続2着に「記録でしょう?」と逆取材。「天候面でツキがなかった」と苦笑いを浮かべた。「これだけ2着が続くと、俺の生まれが悪かったのかな、ってね」。68年2月22日、午後2時22分生まれ。現役時の背番号も22。数奇な運命に首をひねるしかない。

 友道師はこれで今年のG1で2着5回。だが「馬には頭が下がる思い」と称えた。今後は放牧に出て休養。悲願成就は来年に持ち越しだ。

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