【AR共和国杯】マイネルマーク5歳差兄弟対決!

[ 2012年10月31日 06:00 ]

兄弟対決に臨むマイネルマーク

 今週の日曜東京メーンは「第50回アルゼンチン共和国杯」。上がり馬マイネルマークが5つ上の兄マイネルキッツとの兄弟対決に臨む。まだ1600万の身で実績では兄の足元にも及ばないが、500万、1000万を連勝中と勢いは上。52キロの重量を味方に兄をはじめとした実績馬にひと泡吹かせるか。

【アルゼンチン共和国杯】

 良血馬が血統通りに走る近年の競馬では、きょうだい対決自体はそれほど珍しくないかもしれない。しかし、重賞で5歳も年の離れたきょうだい対決はなかなかお目にかかれない。

 マイネルマークは3歳9月の初勝利までに9戦を要したが、掲示板を外したのは1800メートルだったデビュー2戦だけ。その後は2000メートル以上で堅実な走りを見せ、近2走は芝2600メートル、2400メートルで連勝を飾った。前走・本栖湖特別は22キロ減での出走だったが、鮮やかな差し切りV。国枝師は「馬体が減ってどうかと思ったが、それでも走れたからね」と4歳秋を迎えての地力強化に目を細める。

 兄マイネルキッツの父がチーフベアハートなのに対して、こちらはロージズインメイ産駒。毛色も馬体も違う。師は「マークは細いし、顔も小づくり。頼りない感じで大丈夫かなと思うくらいだが、それでも走るんだから。やっぱり競馬はブラッドスポーツなんだよね」と“血の力”に感心しきりだ。

 では、似ているところは?師は「大してやる気がないところなんかはキッツと似ているね」と冗談めかすが、実は長丁場では重要なポイント。師は「仮にいいスタミナがあっても馬が勝手に走ったら駄目。無駄なことをしないというのは大事」と解説する。やる気になりすぎない性格はステイヤー向きなのだ。

 キッツは初勝利こそ2戦目と早かったが、オープン入りは5歳2月。重賞初VをG1で飾った天皇賞・春は6歳だった。マークは4歳秋での重賞初挑戦。格上挑戦とあって師は慎重な姿勢を崩さないが「奥手の血統だからね」とさらなる成長に期待を寄せている。兄の背を見て追いつけ、追い越せ。夢は兄弟ワンツーだ。G1シリーズの谷間の日曜日に、壮大な血統ドラマが見られるかもしれない。

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2012年10月31日のニュース