【ヴィクトリアM】藤岡佑 58度目G1騎乗で男に!

[ 2012年5月11日 06:00 ]

<ヴィクトリアM>オールザットジャズで挑む藤岡佑

 今週はこの男の番だ。「第7回ヴィクトリアマイル」の出走馬が10日、確定した。石橋脩(天皇賞・春)、秋山(NHKマイルC)と2週連続で新たなG1ジョッキーが誕生。この流れに続こうと色気たっぷりなのがオールザットジャズと挑む藤岡佑介騎手(26)。G1・58回目の挑戦で悲願のタイトルを狙う。なお、枠順は11日確定、12日前売りされる。

 中央G1・2着5回。届きそうで届かないタイトルだが、9年目を迎えた藤岡佑はオールザットジャズとのコンビで自信を持って大舞台に挑む。鞍上を語る上で欠かせないのがG2・4勝、G1・2着4回のスーパーホーネットの存在だ。コンビを組んだG1で2着3回。その着差は全て0秒1差以内、あと一歩のところでタイトルを取り逃した。

 「G1を獲るのにふさわしい能力がある馬だった。自分に勝負強さがあれば、もっと経験があればと思った」。当時の悔しさは忘れない。特に京王杯SCを快勝して臨んだ08年安田記念は、1番人気に支持されたが8着に敗れた。「前哨戦では手応え良く競馬ができてもG1とはペースが違う。本番はポジショニングが悪くなってしまった。1戦1戦で結果を出さないといけないが、当時は前哨戦で次のレースのためにという競馬ができなかった」

 大舞台での苦い経験が今回実を結ぼうとしている。オールザットジャズと2度目のコンビを組んだ前走の福島牝馬S(1着)は、意識的に早めの競馬を展開。G1本番のマイル戦へ対応できるように、前哨戦で競馬を教え込んだ。「次の目標は決まっていたし、やれることはやれた。しっかりと準備できたので形になってくれれば」と藤岡佑。

 石橋脩、秋山と2週連続で新たなG1ジョッキーが誕生。鞍上は「身近な先輩2人が勝っているし、若いジョッキーが流れに乗っていければ競馬も盛り上がると思う。いい緊張感を持って臨めるし不安要素はない」と手応え十分だ。

 デビュー1年目に挑んだ04年朝日杯FS(サクセスドマーニ13着)から積み重ねてG1は58回目の挑戦。「チャンスが巡ってきた時に、昔の経験を生かすことがホーネットへの恩返しにもなる。今回は同じぐらいチャンスだと思うし決めたいね」と力強く言い放った。悲願のタイトルをつかみ獲る瞬間は刻々と迫っている。

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